夏用の無線イヤホンを購入しました。

夏にヘッドホンをしたくない理由

私は通勤や外回りの時はいつも音楽を聴いて移動しているのですが、そういった時に愛用しているのが以前当ブログにも書いたSONY MDR-1000Xです。



しかし、MDR-1000Xの様なオーバーヘッドタイプのヘッドホンは、夏が近づいてくると暑くて使用したくないのが本音です。
また、飛行機の中など限られたシーン以外では、通勤や外回りの時にしかヘッドホンを使用しないので社会人として見た目も気になる事があります。具体的には、アウターを着用する秋から春にかけては、MDR-1000Xを使用しても違和感を感じないのですが、クールビス期間に筐体の大きいオーバーヘッドタイプのヘッドホンを使用すると、学生気分が抜けていないようなスタイルになってしまいます。

よって、これまでも夏場の通勤時などはオーバーヘッドタイプのヘッドホンは使用していません。

音楽との距離が離れる夏場

オーバーヘッドタイプのヘッドホンを使用せずとも、例えば夏場だけスマートフォンに付属するイヤホンを使用すれば音楽を楽しむことは可能です。
しかし、今年はどうしてもMDR-1000Xがベースとなってしまい、スマートフォンに付属するイヤホンに対しては、特に音や使い勝手の面で大きな不満を感じてしまいます。

それでも、音に関してはあくまで通勤など移動時に使用する程度なので、それほど強い拘りがありません。幼少期からSONY製品から発せられる音を聞いているのでSONYの音は親しみはありますし、(SONY製)スマートフォン付属のイヤホンで充分です。

ただ、スマートフォン付属のイヤホンについて不満に思う事は主に使い勝手についてです。
1つ目は、ノイズキャンセルではない事です。通勤時に地下鉄に乗車している間は、騒音が大きくなるので音を大きくしたいのですが、音漏れが気になって一定程度までに制限されてしまいます。
2つ目は、ワイヤーがとても邪魔な事です。MDR-1000Xでワイヤーが無くなる開放感を知ってしまったまで、特に気になります。

大きくはこの2つの理由により、今年の夏は通勤時の音楽鑑賞を諦めようかと思っていました。

夏場の通勤でも快適に音楽を楽しむ為には

秋~春にかけては、MDR-1000Xを使用するので快適に音楽を使用楽しんでいますが、夏場も含めて年間を通じて音楽を楽しむために何が必要な機能かを考えると、
  • ノイズキャンセル
    ▶ 通勤で地下鉄に乗るのでノイズキャンセルは絶対に必要
  • ワイヤレス(Bluetooth)
    ▶ 完全ワイヤレス(左右独立型)が理想
の2つの機能です。

現状、有名な大手メーカーから「左右独立型の完全ワイヤレスタイプ」で「ノイズキャンセル機能が搭載」されているイヤホンは、私が調べた限りほぼ無いに等しいと思います。また、そのような製品があったとしても、かなり高価なので気軽に試す事はできません。
ちなみに、AppleユーザーはAirPodsが選択肢になるでしょうが、ノイズキャンセルに対応していない時点で候補からは除外されます。
【追記 : 2017年10月04日】
最近SONYやBOSEから左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンが発表されました。ワイヤードは確実に残っていくでしょうが、これからのメインストリームはやはりこのタイプとなりそうな気がします。
ただ、SONYのWF-1000Xは約25,000円と非常に高価ですし、私の様に通勤時のみに使用(しかも夏期のみ)するという人には少し手が出しづらいと感じます。
そんな時に見つけた逸品

SoundPEAS Q16

上記の様な事を漠然と考えていた先日、Amazonを何気なく見ている時に今回購入したSoundPEATS Q16を見つけました。

サウンドピーツというメーカーの製品をAmazon以外で見たことが無いのですが、2010年暮れに中国の深セン市で設立されたオーディオ機器メーカーだそうです。
今ではお馴染みとなったAnkerを語るまでもなく、近年の中華メーカーはデザイン性に優れているだけではなく、品質にも問題を感じる事は少なくなり、その上で同等性能の製品と比較すると非常に安価なものが多くなってきました。
【中華メーカーについて】
私も以前は中華メーカーに対してある種の偏見を持っており、どんなに安くても結局は安物買いの銭失いになると決め込んで購入する事はありませんでした。
しかし、最近ではとりあえず使ってみるかと色々なメーカーの色々な製品を自分で使うことによって、中華メーカーでも良い製品を送り出している事に気づきました。
私がQ16を購入した時点での価格は約5,000円で、左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンとしては破格の価格でしたが、早速届いた商品を開けてみるととても高級感のある外箱ですし、キャリーケースの品質も日本メーカーより良さそうな気がします。 
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同封物も充実しており、別途何かを購入する必要はありません。同封されている説明書は日本語に対応していませんが、後述のペアリング方法や少しやっかいな程度で、大抵の事はAmazonの製品ページを見れば日本語で書いてあるのでそこまで気にする事はないでしょう。

本体の充電はUSB経由で行う必要がありますが、現在ではこのような充電方法が主流なので違和感はありません。ちなみに、同封されている充電用ケーブルは、途中で2つのmicroUSBに分岐している特殊なケーブルになっています。
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サイズ等の基本スペックはSoundPEATS Q16をご参照いただきたいのですが、ワイヤレスイヤホンの基本的な性能を全て抑えつつ、Bluetooth4.2、ノイズキャンセリング、防水性能、マイクなども搭載されています。少なくても私にとって、購入前に確認できるスペック上はこれ以上なく私の希望にマッチした製品でした。

またAmazonのページによると、充電時間は2時間で使用可能時間は6時間との事で、一般的な通勤で使用するには充分な電池容量だと思います。逆に、この筐体でワイヤレス機能とノイズキャンセル機能が同居しているのに、6時間も使用できる方が驚きです。
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Q16はご覧の通りイヤーフック型なので、完全独立型ワイヤレスイヤホンとしては見た目のボディサイズがかなり大きめです。しかし、スポッと耳に入れるタイプだと地下鉄内や歩行時に落とす可能性があると考えたので、あえてこのタイプにしました。
最初に使用した時は装着感に少しだけ違和感を感じたものの、慣れれば眼鏡を使用しながらでも問題なく使用できます。

少しややこしいペアリング方法

左右独立型なので両方で音量調整など各種操作が可能ですが、ペアリング自体は右のイヤホンを利用するので注意が必要です。

で、Q16の欠点の1つは、そのペアリングがやや面倒なところです。SONY機器を常用している身としては、NFCで一発設定をしたいところですが、価格的に厳しいのかそこまでやっている中華メーカーは今のところ無いようです。

Q16のペアリング方法は、
  1. 右イヤホンの真ん中のボタンを長押し
    ▶「Power On」と音声が流れるが、ボタンを押し続ける
    ▶ 本体裏のLEDが赤青点滅となる(ペアリングモード)

  2. スマートフォンのBluetooth設定からQ16を見つけタップ
    ▶ これでペアリング自体は完了

  3. 左イヤホンの真ん中のボタンをLEDが青く点灯するまで長押し
    ▶ これで左右のイヤホンが繋がる
一度設定すれば済む話ですが、ペアリングという一番最初にする作業で面倒だと感じると、その製品に対する評価が著しく低くなるので勿体ないなと感じました。

意外な事に音質は及第点

イヤホンは音楽を聞くための機器なので、個人的にはあまり気にしていないとは言え、音質についても書きたいと思いますが、端的に言えば割と良いです。

ざっくりと感じるのは、Q16は中高音域に強く、低音がやや弱いです。音のバランス自体は取れているのでどんなジャンルでも許容できる音質ではありますが、この音質をチープだと言う人は少なからずいると思います。

ノイズキャンセル機能は必要十分程度で、SONYと比較するとやや弱いというか粗いですが、地下鉄乗車時に音量を高めなくても普通に聞こえるので問題はありません。

SoundPEAS Q16 総評

SoundPEAS Q16は、この機能とこの音質でこの価格は、大手メーカーにとっては非常に脅威となるでしょう。特に完全独立型ワイヤレスイヤホンは、音を探求している人よりは気軽に音を楽しみたい人をメインターゲットとしているでしょうから、コストパフォーマンスは重視されるべきです。
また、左右独立型であり最大で10m程度離しても利用できるので、例えば高校生カップルが2人で同じ音楽を楽しむといったシチュエーションには良い選択となるでしょう。

使い勝手は改善の余地があります。左右独立型だから仕方ないのですが、まず片方の電源を入れさらにもう片方の電源を入れる必要があるので一手間多い印象です。
とにかく小さい事に拘りがある方には向いていませんが、普通に聞ける音質や十分な駆動時間に加えて魅力的な価格なので完全ワイヤレスの入門機として最適だと思います。

個人的には、手間の解消や音質の極端な向上、さらに小型化などを推し進めると結局高価になり、大手メーカー製品との価格差が縮まるため、中華メーカーの製品に関しては全てがほどほどで良いと思っています。そういった中で、高みを目指す製品は必ず出てくるでしょうし、その段階になれば全製品の性能はボトムアップが果たされるでしょうから、この先も注目して見ていきたいと思います。

Q16を使用していて気になった点は、たまに左側の音が途切れる事です。他のサイト様にも同様の記載が散見されていますが、製品自体の仕様だと割り切るしかないと思います。
ただ、途切れると言っても長くて1~2秒程度なので通勤時に気軽に使用している私にとっては大きな問題ではありません。


▼SONY製の完全ワイヤレスイヤホンも購入しました▼



(Last Editing Date : 2020 / 02 / 19)