二度と行かないと思っていたNO MATTER LIVEでしたが、行ってきました。
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NO MATTER LIVE

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北海道テレビ(HTB)で放送されている「NO MATTER BOARD」のライブイベント「NO MATTER LIVE」が1月に開催されました。
昨年、個人的に苦手とするカオス状態のフロアを見て二度と行かないと思っていましたが、Sunrise In My Attache Case(以下、SIMAC)がオープニングアクトとして出る事となり、参戦する事にしました。

会場はお馴染みZepp Sapporo

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会場となったのは、約2,000人が収容できるZepp Sapporoですが、見事にSOLD OUTでした。開場時間に近づくにつれ、外気温がマイナスにも関わらず半袖姿の若者が建物の周りに整列し始め、徐々に熱気を帯びてきました。

それにしても、1年で最も寒いこの時期に外に2,000人も並んでいるのは、非常にシュールな光景だと言わざるを得ません。

相変わらず出演者が凄い

今年のNO MATTER LIVEは20周年という節目の年を迎えたこともあり、札幌(1月13・14日)、新潟(1月16日)、仙台(1月18日)の3都市4公演という大きな規模で開催されました。

O.A : Sunrise In My Attache Case(HPTwitterInstagram

昨年末の12月23日にベースのcubsがバンドから脱退し、今回はサポートベースでのライブでした。職人肌のべーシストという印象で、見ていて安定感を感じました。
オープニングアクトという事で、ライブ開始時点では会場の1/4程度しかお客さんが入っていませんでしたが、ライブ終了時には半分以上にお客さんがSIMACを聴いてくれました。
ボーカルの調子がいまいちだと感じましたが、それでもあの観客のうち数人でも彼らのライブに足を運んでくれる事を願います。

Dizzy Sunfist(HPTwitter、Instagram)

「大阪生まれ、ハイスタ育ち」を掲げる女性2名、男性1名のバンドです。私も名前は知っていましたが、見るのはこれが初めてでした。
技術的に高度な楽曲というより、やはりハイスタの様にとにかく聴いていて痛快な曲が多かった印象で、イメージ的にはハイスタやエルレガーデンにコミカルさを足した感じでしょうか。個人的には、声質も好みなので車で流しながらドライブしたい楽曲ばかりでした。
演者が笑顔なライブは、見ているこっちも本当に楽しい気分になります。札幌でライブがあるなら、間違いなく参戦するでしょう。

SHANK(HPTwitterInstagram

こちらも名前は知っていましたが、生で見るのは初めてのバンドです。バンドTシャツを着ている人が多く、知名度はかなりのモノだと感じ期待してライブを見ました。
スリーピースバンドなので音が軽く聞こえるのは仕方ないところです。ハイスタっぽさ全開で、ギターで彼らの楽曲を弾くととても楽しそうに感じましたが、私の趣向とは合わず途中で退出してタバコ休憩に入りました。

ROTTENGRAFFTY(HPTwitterInstagram

NO MATTER LIVEと同じく、結成20周年を迎えた老舗バンドです。40歳代とは思えないエネルギッシュで素晴らしいライブを見させていただきました。
楽曲の雰囲気は、X JAPANや初期のLUNA SEA、GLAYあたりを連想させたので、私の世代の心には特に突き刺さると思います。世代的に聞き慣れた感じは、悪く言えば古さを感じさせますが、演者や客の乗せ方のテクニックは見事としか言いようがありません。

Ken Yokoyama(HPTwitterInstagram

私も人生これまで何回ハイスタの曲をコピーして弾いたかわかりませんが、日本のパンクロック史に欠かせない名前が「横山 健」です。そしてこの日は、新しいドラマ-が加入した新生Ken Bandのお披露目という事で、注目度が非常に高かったライブとなりました。
正直思い出を抜きにすれば、ハイスタも含めて大抵の楽曲は学園祭のノリとクオリティと言っても大抵の人は納得してくれると思います。良くも悪くもプロっぽくない。それでも聞き手が万歳三唱して受け入れるのが、Ken Yokoyamaなのです。
今回の出演者の中でも群を抜いて重鎮であるだけに、やりたい放題の質が全く違いました。横山 健の通常運行と言えばそれまでですが、「10-FEET待ちの地蔵共」には笑わせてもらいました。

10-FEET(HP、Twitter、Instagram)

2曲くらいで退出して帰宅してしまったので、あまり感想もありません。確かに音源だと聞きやすいかなと思いましたが、あまりグッと来ないのは私が年をとったからでしょうか。

いまいち相容れない価値観

今年のNO MATTER LIVEは、OAのSIMACだけ最前列で鑑賞しました。Zepp Sapporoの最前列で見るSIMACは、これまで何回か見たライブの中でやはり最高の感覚を覚えました。次はOAではない形でこのステージに戻ってくれることを期待します。
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SIMACが終わり、その次からは前回の様にカオス状態になるのは目に見えていたので、スッと最後列に陣取りました。ですから、今回も絶対的に前の方で見た方が楽しいけど行きたくないという葛藤をずっと抱えたままライブを見ることになりました。

最後列からダイバーを見ていると、どのバンドでも限られた数人~数十人だけが頻繁に飛んでおり、気に入ったアーティストや楽曲というよりは、なんでも良いから飛びたいだけのようでした。
アーティスト側もどのバンドとは言いませんが、ダイバーが多いことに気を良くして煽るのは構いませんが、そうであるが故に楽しめない人もいる事はアーティストもダイバーも認識して欲しいと思います。

NO MATTER LIVEのホームページには、
"モッシュ、ダイブ、その他、他の来場者へ危害が加わるおそれのある行為は一切禁止します。又、同行為において他の来場者が怪我等、被害を受けた場合は主催者は一切関与 いたしません。全て当事者同士で解決して頂きます。"
と書かれていますが、実態としては何回ダイブしても会場から閉め出されるわけでも無く、何ら注意を受けてるわけでも無さそうです。つまり、主催者としてこれらの行為を禁止するに当たって何ら措置が取られていない状態なので、上記の様に記載していても仮に重大な事故が発生した場合は主催者が一定程度の責任を負う必要はあると思います

私はせっかく生でアーティストを見れる機会を最大限活かして鑑賞したいだけであって、モッシュやダイブについても強制されるような雰囲気になったり、迷惑を被らなければ文句はありません。
しかし、人より背の高い私にとってダイバーは危険以外の何者でもなく、蹴られたり発射台に使われそうになったりと、実際迷惑ばかり被ってきたのでどうしてもそういう場所を避ける様になりました。

モッシュやダイブはライブ文化の1つとして定着しており、いまさら全てを禁止する事は非現実的で確かに面白みが無くなると思います。やはりエリアをきっちり分けるのが最も良い解決策だと思いますが、そういう試みをしてくれるライブというのはあるのでしょうか??
まぁ、最後列にいる限り遠いですが安全に楽しめますし、今回のNO MATTER LIVEは割と満足する事ができました。