F1 2019年シーズンを振り返ります。
【関連記事】F1 2018、F1 2019 新車発表、F1 2019 コースガイド
2019年シーズンのF1は、結果だけを見ればメルセデス、特にハミルトンが圧倒したシーズンでした。しかし、中盤戦にフェラーリとレッドブルが躍進したり、昨年同様に戦略面でメルセデスが勝ったレースが多かったため、メルセデス一強というイメージはありません。
序盤戦は、メルセデス同士の熾烈な争いでスタートしました。第4戦までは今年のボッタスは何かが違うと思いましたが、シーズンを通じて見ると、やはりタイヤの使い方(残し方)という点でハミルトンに太刀打ちができなかったと思います。
フェラーリに関しては、ルクレールがベッテルに対してここまで優位に立てるのは想像をしていませんでした。ただ、フェラーリに関してはドライバー云々よりも、(今年も)チーム側の問題が目立っただけに、なんとも残念な印象しか残っていません。
中団勢では、表彰台を2回獲得したトロロッソ・ホンダが目立ちますが、やはりコンストラクターズで4位に入りホンダとの暗黒期を完全に乗り切ったと言えるマクラーレンは称賛されるべきでしょう。
ルノー、レーシングポイント、アルファロメオは、あまりピリッとしたレースが出来なかった様に思います。ハースのマシンは多くのレースで謎にレースペースが遅く、タイトルスポンサー絡みのバタバタがそのまま影響したように感じました。
問題は、ウィリアムズです。財政面の問題がここ数年のホットな話題となってしまっている上に、テストの時から突出した遅さを披露してしまったため、私は今年中盤にはチームが無くなると思っていましたが、奇跡的に何とかノーポイントは免れる事ができました。
昨年と比べるとリタイヤ回数はかなり減少していますが、これはルノー及びホンダPUの信頼性が向上したためだと言えるでしょう。
その中では、グロージャンのリタイヤ回数(7回)が突出している印象ですし、ハミルトンの0回は特筆すべき点だと思います。
今年は第13戦の時点で、レッドブルのガスリーとトロロッソのアルボンの間でドライバー交代がありました。データ的には、レッドブル時代のガスリーの平均順位は「予選8.3、決勝7.8」に対し、移籍後のアルボンは「予選8.4、決勝6.2」という事で、来季もアルボンがレッドブルに乗ることを後押ししています。
しかし、フェルスタッペンが平均3.5位でフィニッシュしている事を考えると、2台目のレッドブルは平均4位台の力が欲しい(フェラーリと同等程度)ところです。
中団では、マクラーレンが「予選9.9位、決勝9位」と力強い平均値を出しています。レーシングポイントは決勝で順位を上げている反面、ハースが決勝で落としているのは、1年を通じて見ていて納得するデータでした。
それでは、今年も全21GPを簡単に振り返ってみたいと思います。
【一覧】
※以下、文中で触れている各データの数値は、F1公式ホームページを参考にしています。
※以下、各グランプリが終了後にメモ書き程度に下書きし続けてきたものです。
開催日程 : 2019年03月15日~17日(日本時間17日14:10レーススタート)
今年も、オーストラリアからF1がスタートしました。3月に開幕し、12月に終わる事を考えると、年間21戦は本当に多いなと感じます。
オーストラリアGPが始まる直前、F1技術責任者のチャーリー・ホワイティングが急逝し、重苦しい雰囲気の中での開幕となりました。
開幕戦は、シーズン前テストで最も評価が高かったフェラーリが失速し、今年もメルセデスの1年となる事が白日の下に晒されたレースとなりました。
素晴らしいスタートでボッタスがハミルトンを交わしホールショットを決め、じわじわとハミルトンを突き放します。
これによってベッテルのアンダーカットに対応せざるを得なくなったハミルトンに対し、ボッタスはかなり後続との差を広げ、さらにチームの指示に反して最速ラップボーナスを獲得したのは、昨年トップチームの中で唯一未勝利の人間とは思えません。
終盤はフェルスタッペンがハミルトンを追い回し、あと一歩で2位というところまで来たのも驚きでした。この3位表彰台で、ホンダは2015年のF1復帰以来、なんと5年目(前回表彰台から11年ぶり)にして初の表彰台獲得となりました。
中団勢では、ハース、ルノー、レーシングポイント、アルファロメオ、マクラーレン、トロロッソの中で熾烈な争いが繰り広げられ、今年も中団の戦いが最も面白そうだと思いました。
とは言え、大半のドライバーが1ストップ作戦を採用し、戦略の選択肢が少なく、DRSがあってもやはり抜きにくいメルボルンとあってはレース内容が単調になるのは仕方ありません。
今年は、もしかするとボッタスが花開くかもしれません。
開催日程 : 2019年03月29日~31日(日本時間1日00:10レーススタート)
メルセデスの2019年となるのか、フェラーリがシーズン前テストの好調さを取り戻すのか、注目の第2戦です。ちなみに、フェラーリは「Mission Winnow」のカラーリングに戻しています。
スタートで出遅れたルクレールでしたが、ベッテルに対しDRSを使用して抜き去り、順調にペースを上げて後続を引き離します。
タイヤのデクラデーションが大きく、アンダーカットがかなり有利だった事もあり、全体的にピット戦略で順位が変動しました。また、中盤から終盤にかけては、タイヤの低能低下により予定外のタイミングでのピットストップが発生するなど、かなりタイヤに左右される展開です。
終盤、ベッテルがスピンをし、そのダメージが元でフロントウイングを失うアクシデントが発生。さらに、45周目にはトップのルクレールのマシンにトラブルが発生し、かなりペースがダウンしてしまうというフェラーリにとっては悪夢の様な展開となります。
ルクレールのマシンは、MGU-Hの回生が途切れているようで、ストレートで約40km/hも遅い状態となり、メルセデス勢に太刀打ちする事ができません。
最後にはルノー勢が立て続けに電気系トラブルでリタイヤし、セーフティカー導入のままチェッカーが振られたため、なんとかルクレールが自身初表彰台を獲得しましたが、その表情からは喜びが一切感じられませんでした。
フェラーリのマシンは速さを見せたものの、その速さが結果に繋がらない焦りは今後に影響していきそうです。
開催日程 : 2019年04月12日~14日(日本時間14日15:10レーススタート)
速さだけで言えば、開幕戦のメルセデス、第2戦のフェラーリと拮抗しているように感じられた中での第3戦、そして1000レース目のF1です。
スタートでは明らかにイン側が有利で、ハミルトンとルクレールがそれぞれ順位を上げました。もしボッタスのホイールスピンがもう少し少なければ、彼が優勝していたかもしません。後方では、中団勢にアクシデントが発生してしまいました。
序盤から激しくやりあっていたフェラーリは、10周目あたりでチームオーダーを発令したものの、ルクレールはこれに対抗。結局ベッテルに抜かれますが、ベッテルがミスした事によって今度はルクレールがチームオーダーの発令を要求します。
前戦で速さは見せたものの、チームの結束という点で大きな疑問符がつくフェラーリという印象は、この第3戦で確固たるものになりました。とにかく、今回の場合は、ルクレールがすぐにベッテルを先行させるべきでした。
レース展開としては、気温・路面温度共に低い状態だったので、タイヤの状態が多くのチームに大きな影響を及ぼしたように見えました。元々、シュミレーションでは1ストップ作戦の方が速かったものの、低温状態ではハードタイヤがスライドしてアブレーションが進んでしまったようで、結果的に2ストップ作戦が主流となったようです。
その中でレッドブルのフェルスタッペンは、戦略でルクレールを抜き4位を手にしました。レッドブルのペースは、メルセデスとフェラーリのそれに及びませんが、チームとしては素晴らしく機能していると感じます。
開催日程 : 2019年04月26日~28日(日本時間28日21:10レーススタート)
何はともあれ、色々あった中でも3戦連続1-2を達成したメルセデスは、2019年も中心に位置する事は間違いありません。
クラッシュしたルクレールの他、中団勢では、ガスリーが車重計測無視と燃料流量の規定超えで、ライコネンがフロントウイングの静荷重テストで規定値超えをしたため、ピットレーンスタートとなりました。このため、近年では珍しくグリッドに17台しか並びませんでした。
スタート直後にメルセデス同士のバトルはあったものの、これを制したボッタスが後続との距離を広げて行きます。
フェルスタッペンは、PUのセッティングに問題があるのか、中々ペースが上がりません。また終盤に差し掛かる頃には、ガスリーがパワーを得しないスローダウンするなど、ホンダPUに問題が出てしまいました。
ここでのレースとしては珍しくVSCが1度導入されたたけで、トップ勢に関しては波乱が無く、ボッタスが2勝目を挙げました。2位にはハミルトンが入り、なんとF1史上初の開幕からの4戦連続1-2を達成しました。シーズン前の評価が全く当てにならないと痛感した、2019年開幕4戦です。
開催日程 : 2019年05月10日~12日(日本時間12日22:10レーススタート)
開催日程 : 2019年05月23日~26日(日本時間26日22:10レーススタート)
毎年退屈な展開になるとは言え、見逃せないのが伝統のモナコです。特殊なサーキットだけに、どうしても波乱を期待してしまいます。
予選では、フェラーリの判断ミスでルクレールがQ1敗退となるアクシデントがあり、早くも「俺たちのフェラーリ」が発動してしまいました。
レースは、スタートから特に大きな混乱も無く進みます。後方からスタートしたルクレールが徐々に順位を上げていきますが、9周目にリアタイヤを壁にヒットさせ、その影響からパンクが発生しフロアにダメージを負いました。
予選に失敗した焦りもあり、決勝ではアグレッシブに動きすぎて早々にセーフティーカー発動のきっかけを作ってしまったように思います。
そのセーフティーカーのタイミングでは、フェルスタッペンがピットアウトする際にアンセーフリリースとなり、5秒加算ペナルティを課せられました。
終盤はフェルスタッペンがハミルトンを攻め立てるも攻略できず、2位でチェッカーを受けたもののペナルティの影響で4位に後退しています。
展開的には退屈なレースでしたが、ハミルトンが11周目で履いたミディアムタイヤを最後まで持たせる1ストップ作戦を成功させたことは、彼のタイヤマネジメントの上手さとモナコ特有の条件がマッチした結果だったと思います。
開催日程 : 2019年06月07日~09日(日本時間10日03:10レーススタート)
モナコすら獲ったメルセデスは、このまま全戦優勝しそうな勢いで迎えたカナダGPでした。
さらに、ハミルトンは予選後にハイドロ系のトラブルが見つかるなど、今回は完全にフェラーリに追い風が吹いていました。
レースは、ベッテル ▶ ハミルトン ▶ ルクレールと続き、その後ろはヒュルケンベルグが動くシケインとして後続を抑える展開が16周目まで続きました。その後はピットタイミングの差で小さい動き(とは言え各所で良いバトルが多かった)はあったものの、48周目にこのレースのポイントが訪れます。
48周目、ベッテルはターン3でミスをしターン4をカット、ハミルトンがベッテルのオーバーテイクをカット狙いますが、ベッテルはターン4出口でハミルトンを幅寄せする形でコースに復帰しトップを死守したものの、審議対象となります。
57周目、上記の件について5秒加算のペナルティが出され、ベッテルはファステストを出しながらハミルトンとの差を広げにかかけますが、ハミルトンも応戦してギャップが徐々に縮まります。
最終的に、ベッテルは1.342秒差でハミルトンを抑えたものの、5秒加算ペナルティで2位となり、ハミルトンの3連勝となりました。
ちなみに、レース後に1位のボードを入れ替えるベッテルでしたが、個人的にもあの幅寄せは故意とは言えず、ペナルティに値はしないと思いました。
ホンダPU勢は、パワーサーキットであるカナダでは苦戦するだろうと思っていましたが、やはり絶対的なパワーではメルセデスやフェラーリに敵わないようです。
開催日程 : 2019年06月21日~23日(日本時間23日22:10レーススタート)
フェラーリは速くても勝てない閉塞感から来る焦り、メルセデスはなんだかんだ勝ってしまうラッキー、2019年シーズンはこの辺で確定ムードです。
ここのところ好調なマクラーレンのサインツが、スタートで出遅れたフェルスタッペンを1コーナー手前で捕らえるものの、自力に勝るレッドブルは抜き返してこれを凌ぎます。
ホンダと決別してから復調傾向にあるマクラーレンですが、今年は幾つかのトラブルには泣いているものの、中団勢のトップと言えるほどの実力を発揮しつつあります。
レース展開は、完全にメルセデスの独壇場となりました。フェラーリのルクレール以下は、メルセデスについて行けません。
ただでさえ速いメルセデスに加え、タイヤマネジメント能力の高いハミルトンがトップを走っており、レース中盤には盤石の体制と言えるほどの展開となりました。
さらに、ファイナルラップではハミルトンが使い古されたハードタイヤで1:32'764を叩き出し、そのすぐ後にベッテルが新しいソフトタイヤで1:32'740を叩き出してファステストを出したものの、わずか0.024秒差しか無かった事に衝撃を受けました。
コースなど条件さえ整えば、ハミルトンはここまでタイヤを管理できる事を、改めて世に知らしめた事件でした。
開催日程 : 2019年06月28日~30日(日本時間30日22:10レーススタート)
レッドブルの本拠地で、ホンダはスペック3PUを投入しました。メルセデスの8連勝を止めることができるのか、レース前からかなり盛り上がりました。
スタートでは、ポールのルクレールがホールショット、メルセデス勢が続き、フェルスタッペンは加速が鈍く7番手まで後退しました。この時点でフェルスタッペンの勝利を予想できた人は皆無だったと思います。
最大のオーバーテイクポイントとなったターン3で、次々と前を捕らえるフェルスタッペンですが、トップのルクレールは余裕のある走りで後続とのギャップを築いて行きます。
ソフトタイヤでスタートしたフェラーリと、ミディアムタイヤでスタートしたメルセデスではピット戦略が異なり、お互いがお互いを意識した戦略を繰り出します。この時点では、フェルスタッペンはまだ息を潜めていたように思います。
ベッテルがタイヤ交換に手間取り、ハミルトンがノーズ交換によりタイムロスする中、31周目まで引っ張ったフェルスタッペンが4番手でコースに復帰します。
50周目にベッテルをパスしたフェルスタッペンは、56周目にボッタスをパス、そしてPUをパフォーマンスモード(エンジン11、ポジション5)に切り替えファステストを叩き出しながらルクレールに迫ります。
タイヤの履歴の問題からフェルスタッペンの優位は揺るぎないものの、67周目・68周目と物凄く緊迫した戦いを繰り広げ、ついに69周目にルクレールを「強引に」パスします。
あまりに強引だったため、審議対象となったままフェルスタッペンがトップチェッカーを受けました。
表彰台では、フェルスタッペンがホンダマークを指しながら満面の笑み!! 日本人F1ファンとして、これほど嬉しいシーンは久々です。
レース後、今年はペナルティが簡単に出るので寝れないほど心配していましたが、審議の結果、フェルスタッペンとルクレールの件はレーシングアクシデントとされ、フェルスタッペンの優勝が確定しました。
メルセデス失速の原因は、どうやらPUの熱対策に失敗した事によるオーバーヒートが原因だったようです。
開催日程 : 2019年07月12日~14日(日本時間14日22:10レーススタート)
前戦、ついにメルセデスの連勝が途切れました。しかし、メルセデスの優位が消え去ったわけではありません。
スタート直後には、タイトルスポンサーの離脱問題でバタバタしているハース勢の同士討ちなど幾つかのアクシデントがあったものの、その後はメルセデス勢の激しい攻防の後ろでフェラーリ以下が離されていく、いつもの展開です。
レッドブル勢と比較して、フェラーリ勢はデグラデーションの影響が大きく、10周目を過ぎる頃にはフェラーリ勢が徐々に劣勢となっていきます。
ピットストップでフェルスタッペンが一時前に出るも、ルクレールが抜き返すなど、前戦より続くこの2人のレベルの高いバトルに目を奪われます。
20周目、セーフティーカーが導入された絶好のタイミングでピットインしたハミルトンが、ボッタスを抜いてトップに立ちます。このタイミングを得られるハミルトンは、持っているなと感じます。
その後、37周目にベッテルを抜いたフェルスタッペンですが、ターン17で再びベッテルが仕掛けます。しかし、ベッテルがフェルスタッペンに追突し、順位を下げてしまう結果に。ベッテルはこの追突により、10秒加算ペナルティを受けました。
結果的に、ハミルトンが優勝。元々2ストップ作戦だったハズですが、セーフティーカー導入中にミディアムからハードへの1ストップ作戦へと変更した事が当たりました。
また、ハミルトンは32周走行したハードタイヤで、ファステストを記録し、彼の素晴らしいタイヤマネジメント能力が再度示されたと思います。
そしてこのレースは、近年で最も素晴らしいレースだと感じました。
ハミルトン vs ボッタス、ルクレール vs フェルスタッペン、そして中団勢も各所でバトルが繰り広げられ、これぞF1という迫力あるレースでした。
開催日程 : 2019年07月26日~28日(日本時間28日22:10レーススタート)
いよいよ第11戦と折り返し地点を迎えた、2019年シーズンです。ここまでは、メルセデスが9勝と圧巻の成績を残してきました。
土曜日の予選、まずはQ1でベッテルにトラブルが出て予選ノータイム、さらにQ3ではルクレールにトラブルが発生し、マシンを降りてしまいます。好調時には必ず何かが起こるフェラーリは、そろそろお祓いに行ったほうが良いかもしれません。
レッドブルもフェルスタッペンがフリー走行やQ2でキャリブレーションに起因する問題が発生したものの、終わってみれば2位。フェルスタッペンがラグについて言及しても、気にしなくて良いかもしれません。
さて、レースは驚きの結末でした。なんと、ホンダ27年ぶりのダブル表彰台(1台はトロロッソ)を獲得したのです。
レースは、今シーズン初のウェットコンディションとなり、するセーフティーカー先導でフォーメーションラップがスタート、 3周走行後にグリッドスタート(ウェットタイヤ)となりました。
スタートではフェルスタッペンが再び出遅れ、4番手に。ガスリーも仲良く下がったところを見ると、レッドブル(ホンダ)はセッティングを外したのかもしれません。
そうこうしている内に、ペレスがクラッシュしてセーフティーカーが出動し、各車がピットに入りインターミディエイトに交換します。しかし、天候の予測が非常に難しい状態が続いています。
15周目、リカルドのマシンから白煙が上がりリタイヤした事で、VSCが導入されました。この間にルクレールが新品のインターミディエイトに交換しています。
18周目、サインツが最終コーナーで飛び出し、クラッシュは回避したものの大きく順位を落とします。そして、この最終コーナーがこのレースに大きな影響を与える存在になりました。
22周目、マグヌッセンがドライタイヤに交換した事を皮切りに、何周かに渡ってタイヤ交換に入るマシンが続きました。
27周目に再びVSCが導入され、29周目に解除されるも雨が再び降り始め、ルクレールが最終コーナーでクラッシュし、セーフティーカーが出動。
さらにハミルトンもクラッシュによりフロントウイングを失い、急遽ピットに飛び込みます。メルセデスと言えどこの状況にはすぐさま対応が出来ず、かなりの時間をロスしてしまいます。また、ハミルトンには正規のルートでピットに入らなかった事で、5秒加算ペナルティを受けています。
さらに大半のマシンがドライタイヤからインターミディエイトへと交換するなど、まさにカオスな状況の中、タイヤ交換のタイミングの妙でフェルスタッペンがトップに立ちます。
40周目、ヒュルケンベルグがクラッシュし、またしてもセーフティーカーが出動。しかし、45周目にセーフティーカーが解除される頃には、路面が大きく改善されているという、混乱必須のレース。
ここでもピットタイミングに違いにより、フェルスタッペンの首位は変わらないものの、2番手からストロール ▶ クビアト ▶ ボッタスという順番。
45周目にストロールがドライタイヤへ交換して勝負に出ると、その後多くの車がドライタイヤに交換している間に(フェルスタッペンにすぐ抜かれるものの)一時的にトップに立ちます。また、46周目に入ったクビアトとマグヌッセンも大きく順位を上げています。
クビアトとストロールの表彰台が見えてきた56周目、ボッタスがクラッシュし、本日4回目のセーフティーカーが導入されます。これにより各車の差がなくなり、残り5周のスプリントレースとなりました。
結果的に、フェルスタッペン ▶ ベッテル ▶ クビアト!!がポディウムとなり、全員がトロロッソ経験者という顔ぶれとなりました。
4回のセーフティーカー導入、優勝したフェルスタッペンでも5回のピットストップを行った波乱・混乱のレースでした。
開催日程 : 2019年08月02日~04日(日本時間04日22:10レーススタート)
開催日程 : 2019年08月30日~09月01日(日本時間01日22:10レーススタート)
開催日程 : 2019年09月06日~08日(日本時間08日22:10レーススタート)
開催日程 : 2019年09月20日~22日(日本時間22日21:10レーススタート)
開催日程 : 2019年09月27日~29日(日本時間29日20:10レーススタート)
開催日程 : 2019年10月11日~13日
開催日程 : 2019年10月25日~27日(日本時間28日04:10レーススタート)
開催日程 : 2019年11月01日~03日(日本時間04日04:10レーススタート)
開催日程 : 2019年11月15日~17日(日本時間18日02:10レーススタート)
開催日程 : 2019年11月29日~12月01日(日本時間01日22:10レーススタート)
(随時加筆・修正予定)
【関連記事】F1 2018、F1 2019 新車発表、F1 2019 コースガイド
F1 2019年シーズン
個人的にこの1年で最も印象深かったのは、多くの日本人ファン同様、レッドブル・ホンダが勝利し、トロロッソ・ホンダが3位となった第9戦オーストリアGPです。
あの時、表彰台でフェルスタッペンが胸のホンダマークを強調したのは一生忘れませんし、ついてホンダPUがこの位置に来たかと素直に感動しました。
さらに、第20戦ブラジルGPでは、レッドブルのフェルスタッペンがトップに入り、トロロッソのガスリーが2位に入るという、奇跡のホンダ1-2も達成しました。
さらに、第20戦ブラジルGPでは、レッドブルのフェルスタッペンがトップに入り、トロロッソのガスリーが2位に入るという、奇跡のホンダ1-2も達成しました。
2019年シーズンのF1は、結果だけを見ればメルセデス、特にハミルトンが圧倒したシーズンでした。しかし、中盤戦にフェラーリとレッドブルが躍進したり、昨年同様に戦略面でメルセデスが勝ったレースが多かったため、メルセデス一強というイメージはありません。
序盤戦は、メルセデス同士の熾烈な争いでスタートしました。第4戦までは今年のボッタスは何かが違うと思いましたが、シーズンを通じて見ると、やはりタイヤの使い方(残し方)という点でハミルトンに太刀打ちができなかったと思います。
フェラーリに関しては、ルクレールがベッテルに対してここまで優位に立てるのは想像をしていませんでした。ただ、フェラーリに関してはドライバー云々よりも、(今年も)チーム側の問題が目立っただけに、なんとも残念な印象しか残っていません。
中団勢では、表彰台を2回獲得したトロロッソ・ホンダが目立ちますが、やはりコンストラクターズで4位に入りホンダとの暗黒期を完全に乗り切ったと言えるマクラーレンは称賛されるべきでしょう。
ルノー、レーシングポイント、アルファロメオは、あまりピリッとしたレースが出来なかった様に思います。ハースのマシンは多くのレースで謎にレースペースが遅く、タイトルスポンサー絡みのバタバタがそのまま影響したように感じました。
問題は、ウィリアムズです。財政面の問題がここ数年のホットな話題となってしまっている上に、テストの時から突出した遅さを披露してしまったため、私は今年中盤にはチームが無くなると思っていましたが、奇跡的に何とかノーポイントは免れる事ができました。
F1 2019年シーズン 詳細
※個人まとめ
昨年と比べるとリタイヤ回数はかなり減少していますが、これはルノー及びホンダPUの信頼性が向上したためだと言えるでしょう。
その中では、グロージャンのリタイヤ回数(7回)が突出している印象ですし、ハミルトンの0回は特筆すべき点だと思います。
今年は第13戦の時点で、レッドブルのガスリーとトロロッソのアルボンの間でドライバー交代がありました。データ的には、レッドブル時代のガスリーの平均順位は「予選8.3、決勝7.8」に対し、移籍後のアルボンは「予選8.4、決勝6.2」という事で、来季もアルボンがレッドブルに乗ることを後押ししています。
しかし、フェルスタッペンが平均3.5位でフィニッシュしている事を考えると、2台目のレッドブルは平均4位台の力が欲しい(フェラーリと同等程度)ところです。
中団では、マクラーレンが「予選9.9位、決勝9位」と力強い平均値を出しています。レーシングポイントは決勝で順位を上げている反面、ハースが決勝で落としているのは、1年を通じて見ていて納得するデータでした。
それでは、今年も全21GPを簡単に振り返ってみたいと思います。
F1 2019年シーズン 全21GP一覧
【一覧】
- Rd.01 FORMULA 1 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX 2019
- Rd.02 FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX 2019
- Rd.03 FORMULA 1 HEINEKEN CHINESE GRAND PRIX 2019
- Rd.04 FORMULA 1 AZERBAIJAN GRAND PRIX 2019
- Rd.05 FORMULA 1 EMIRATES GRAN PREMIO DE ESPAÑA 2019
- Rd.06 FORMULA 1 GRAND PRIX DE MONACO 2019
- Rd.07 FORMULA 1 PIRELLI GRAND PRIX DU CANADA 2019
- Rd.08 FORMULA 1 GRAND PRIX DE FRANCE 2019
- Rd.09 FORMULA 1 MYWORLD GROSSER PREIS VON ÖSTERREICH 2019
- Rd.10 FORMULA 1 FORMULA 1 ROLEX BRITISH GRAND PRIX 2019
- Rd.11 FORMULA 1 MERCEDES-BENZ GROSSER PREIS VON DEUTSCHLAND 2019
- Rd.12 FORMULA 1 MAGYAR NAGYDÍJ 2019
- Rd.13 FORMULA 1 JOHNNIE WALKER BELGIAN GRAND PRIX 2019
- Rd.14 FORMULA 1 GRAN PREMIO HEINEKEN D'ITALIA 2019
- Rd.15 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX 2019
- Rd.16 FORMULA 1 VTB RUSSIAN GRAND PRIX 2019
- Rd.17 FORMULA 1 JAPANESE GRAND PRIX 2019
- Rd.18 FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2019
- Rd.19 FORMULA 1 UNITED STATES GRAND PRIX 2019
- Rd.20 FORMULA 1 GRANDE PRÊMIO DO BRASIL 2019
- Rd.21 FORMULA 1 ETIHAD AIRWAYS ABU DHABI GRAND PRIX 2019
※以下、文中で触れている各データの数値は、F1公式ホームページを参考にしています。※以下、各グランプリが終了後にメモ書き程度に下書きし続けてきたものです。
FORMULA 1 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年03月15日~17日(日本時間17日14:10レーススタート)
開催場所 : オーストラリア メルボルン
コース名 : MELBOURNE GRAND PRIX CIRCUIT
走行距離 : 5.303 km ✕ 58 周 = 307.574 km
今年も、オーストラリアからF1がスタートしました。3月に開幕し、12月に終わる事を考えると、年間21戦は本当に多いなと感じます。オーストラリアGPが始まる直前、F1技術責任者のチャーリー・ホワイティングが急逝し、重苦しい雰囲気の中での開幕となりました。
- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:23.599、メルセデス)
- FP2 : ルイス・ハミルトン(1:22.600、メルセデス)
- FP3 : ルイス・ハミルトン(1:22.292、メルセデス)
- Q : ルイス・ハミルトン(1:20.486、メルセデス)
- R : バルテリ・ボッタス(1:25:27.325、メルセデス)
開幕戦は、シーズン前テストで最も評価が高かったフェラーリが失速し、今年もメルセデスの1年となる事が白日の下に晒されたレースとなりました。
素晴らしいスタートでボッタスがハミルトンを交わしホールショットを決め、じわじわとハミルトンを突き放します。
これによってベッテルのアンダーカットに対応せざるを得なくなったハミルトンに対し、ボッタスはかなり後続との差を広げ、さらにチームの指示に反して最速ラップボーナスを獲得したのは、昨年トップチームの中で唯一未勝利の人間とは思えません。
終盤はフェルスタッペンがハミルトンを追い回し、あと一歩で2位というところまで来たのも驚きでした。この3位表彰台で、ホンダは2015年のF1復帰以来、なんと5年目(前回表彰台から11年ぶり)にして初の表彰台獲得となりました。
中団勢では、ハース、ルノー、レーシングポイント、アルファロメオ、マクラーレン、トロロッソの中で熾烈な争いが繰り広げられ、今年も中団の戦いが最も面白そうだと思いました。
とは言え、大半のドライバーが1ストップ作戦を採用し、戦略の選択肢が少なく、DRSがあってもやはり抜きにくいメルボルンとあってはレース内容が単調になるのは仕方ありません。
今年は、もしかするとボッタスが花開くかもしれません。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 44Laps(セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. シャルル・ルクレール 1:26.926
2. ダニール・クビアト 1:27.448
3. ランス・ストロール 1:27.568 - ミディアムタイヤ 45Laps(キミ・ライコネン)
1. バルテリ・ボッタス 1:25.580
2. ルイス・ハミルトン 1:26.057
3. マックス・フェルスタッペン 1:26.256 - ソフトタイヤ 30Laps(アントニオ・ジョビナッツィ)
1. ピエール・ガスリー 1:27.229
2. バルテリ・ボッタス 1:27.815
3. アントニオ・ジョビナッツィ 1:28.479
FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年03月29日~31日(日本時間1日00:10レーススタート)
開催場所 : バーレーン サキール
コース名 : BAHRAIN INTERNATIONAL CIRCUIT
走行距離 : 5.421 km ✕ 57 周 = 308.238 km
メルセデスの2019年となるのか、フェラーリがシーズン前テストの好調さを取り戻すのか、注目の第2戦です。ちなみに、フェラーリは「Mission Winnow」のカラーリングに戻しています。- FP1 : シャルル・ルクレール(1:30.354、フェラーリ)
- FP2 : セバスチャン・ベッテル(1:28.846、フェラーリ)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:29.569、フェラーリ)
- Q : シャルル・ルクレール(1:27.866、フェラーリ)
- R : ルイス・ハミルトン(1:34:21.295、メルセデス)
スタートで出遅れたルクレールでしたが、ベッテルに対しDRSを使用して抜き去り、順調にペースを上げて後続を引き離します。
タイヤのデクラデーションが大きく、アンダーカットがかなり有利だった事もあり、全体的にピット戦略で順位が変動しました。また、中盤から終盤にかけては、タイヤの低能低下により予定外のタイミングでのピットストップが発生するなど、かなりタイヤに左右される展開です。
終盤、ベッテルがスピンをし、そのダメージが元でフロントウイングを失うアクシデントが発生。さらに、45周目にはトップのルクレールのマシンにトラブルが発生し、かなりペースがダウンしてしまうというフェラーリにとっては悪夢の様な展開となります。
ルクレールのマシンは、MGU-Hの回生が途切れているようで、ストレートで約40km/hも遅い状態となり、メルセデス勢に太刀打ちする事ができません。
最後にはルノー勢が立て続けに電気系トラブルでリタイヤし、セーフティカー導入のままチェッカーが振られたため、なんとかルクレールが自身初表彰台を獲得しましたが、その表情からは喜びが一切感じられませんでした。
フェラーリのマシンは速さを見せたものの、その速さが結果に繋がらない焦りは今後に影響していきそうです。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 16Laps(カルロス・サインツ)
1. カルロス・サインツ 1:37.179 - ミディアムタイヤ 33Laps(ランス・ストロール)
1. シャルル・ルクレール 1:33.411
2. ルイス・ハミルトン 1:33.528
3. セバスチャン・ベッテル 1:34.918 - ソフトタイヤ 30Laps(ピエール・ガスリー)
1. バルテリ・ボッタス 1:34.209
2. ルイス・ハミルトン 1:34.644
3. セバスチャン・ベッテル 1:34.895
FORMULA 1 HEINEKEN CHINESE GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年04月12日~14日(日本時間14日15:10レーススタート)
開催場所 : 中国 上海
コース名 : SHANGHAI INTERNATIONAL CIRCUIT
走行距離 : 5.451 km ✕ 56 周 = 305.066 km
速さだけで言えば、開幕戦のメルセデス、第2戦のフェラーリと拮抗しているように感じられた中での第3戦、そして1000レース目のF1です。- FP1 : セバスチャン・ベッテル(1:33.911、フェラーリ)
- FP2 : バルテリ・ボッタス(1:33.330、メルセデス)
- FP3 : バルテリ・ボッタス(1:32.830、メルセデス)
- Q : バルテリ・ボッタス(1:31.547、メルセデス)
- R : ルイス・ハミルトン(1:32:06.350、メルセデス)
スタートでは明らかにイン側が有利で、ハミルトンとルクレールがそれぞれ順位を上げました。もしボッタスのホイールスピンがもう少し少なければ、彼が優勝していたかもしません。後方では、中団勢にアクシデントが発生してしまいました。
序盤から激しくやりあっていたフェラーリは、10周目あたりでチームオーダーを発令したものの、ルクレールはこれに対抗。結局ベッテルに抜かれますが、ベッテルがミスした事によって今度はルクレールがチームオーダーの発令を要求します。
前戦で速さは見せたものの、チームの結束という点で大きな疑問符がつくフェラーリという印象は、この第3戦で確固たるものになりました。とにかく、今回の場合は、ルクレールがすぐにベッテルを先行させるべきでした。
レース展開としては、気温・路面温度共に低い状態だったので、タイヤの状態が多くのチームに大きな影響を及ぼしたように見えました。元々、シュミレーションでは1ストップ作戦の方が速かったものの、低温状態ではハードタイヤがスライドしてアブレーションが進んでしまったようで、結果的に2ストップ作戦が主流となったようです。
その中でレッドブルのフェルスタッペンは、戦略でルクレールを抜き4位を手にしました。レッドブルのペースは、メルセデスとフェラーリのそれに及びませんが、チームとしては素晴らしく機能していると感じます。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 37Laps(ダニエル・リカルド)
1. バルテリ・ボッタス 1:36.558
2. ルイス・ハミルトン 1:36.645
3. セバスチャン・ベッテル 1:36.998 - ミディアムタイヤ 26Laps(ロバート・クビサ)
1. セバスチャン・ベッテル 1:34.836
2. シャルル・ルクレール 1:34.860
3. バルテリ・ボッタス 1:34.872 - ソフトタイヤ 19Laps(アルボン、ガスリー、サインツ)
1. ピエール・ガスリー 1:34.742
2. ランス・ストロール 1:36.678
3. ジョージ・ラッセル 1:37.283
FORMULA 1 AZERBAIJAN GRAND PRIX 2019
(出典 : Formula 1、AZERBAIJAN)
開催日程 : 2019年04月26日~28日(日本時間28日21:10レーススタート)
開催場所 : アゼルバイジャン バグー
コース名 : BAKU CITY CIRCUIT
走行距離 : 6.003 km ✕ 51 周 = 306.049 km
何はともあれ、色々あった中でも3戦連続1-2を達成したメルセデスは、2019年も中心に位置する事は間違いありません。- FP1 : シャルル・ルクレール(1:47.497、フェラーリ)
- FP2 : シャルル・ルクレール(1:42.872、フェラーリ)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:41.604、フェラーリ)
- Q : バルテリ・ボッタス(1:40.495、メルセデス)
- R : バルテリ・ボッタス(1:31:52.942、メルセデス)
クラッシュしたルクレールの他、中団勢では、ガスリーが車重計測無視と燃料流量の規定超えで、ライコネンがフロントウイングの静荷重テストで規定値超えをしたため、ピットレーンスタートとなりました。このため、近年では珍しくグリッドに17台しか並びませんでした。
スタート直後にメルセデス同士のバトルはあったものの、これを制したボッタスが後続との距離を広げて行きます。
フェルスタッペンは、PUのセッティングに問題があるのか、中々ペースが上がりません。また終盤に差し掛かる頃には、ガスリーがパワーを得しないスローダウンするなど、ホンダPUに問題が出てしまいました。
ここでのレースとしては珍しくVSCが1度導入されたたけで、トップ勢に関しては波乱が無く、ボッタスが2勝目を挙げました。2位にはハミルトンが入り、なんとF1史上初の開幕からの4戦連続1-2を達成しました。シーズン前の評価が全く当てにならないと痛感した、2019年開幕4戦です。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ --
- ミディアムタイヤ 44Laps(キミ・ライコネン)
1. バルテリ・ボッタス 1:44.024
2. ルイス・ハミルトン 1:44.166
3. セバスチャン・ベッテル 1:44.629 - ソフトタイヤ 16Laps(ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. シャルル・ルクレール 1:43.009
2. ランド・ノリス 1:45.394
3. ケビン・マグヌッセン 1:46.682
FORMULA 1 EMIRATES GRAN PREMIO DE ESPAÑA 2019
開催日程 : 2019年05月10日~12日(日本時間12日22:10レーススタート)
開催場所 : スペイン バルセロナ
コース名 : CIRCUIT DE BARCELONA-CATALUNYA
走行距離 : 4.655 km ✕ 66 周 = 307.104 km
流れが変わるならココしかない第5戦スペインGPです。フェラーリの復調を願ったのは、きっと私だけでは無いはずです。
スタートでまたもや加速が鈍ったボッタスは、インにハミルトン、アウトにベッテルという3ワイドのまま1コーナー勝負へ。そして、とまたしてもハミルトンに先行を許します。同チームの場合、ここで先行している方が少なくても1回目のピットストップまでの優先権がある事が多いので、ボッタスとしては致命的でした。
スタート直後は幾つか混乱もありましたが、しばらくするとタイヤの保護のために各車が一定の間隔を空けて走行し始めます。
その中で、ベッテルがフラットスポットの影響でペースが上がらないため、ルクレールを先行させました。ベッテルはすぐにでもタイヤ交換を行う必要がありそうでしたが、結局チームは19周目まで伸ばし、またしても疑問符がつく采配を見せます。
さらに、30周目あたりにはルクレールの背後にベッテルが張り付きますが、チームオーダーにより順位の変動があったのが36周目という遅さ。今年はフェラーリのトレンドは、後手後手に決定です。
終盤に差し掛かる頃、ノリスとストロールのクラッシュにより、セーフティーカーが入ります。ここで一部損得が分かれましたが、順位はそれほど大きくは変動しませんでした。特に1-2を走るメルセデスは盤石の体制で、気づけば5戦連続1-2フィニッシュを達成しました。
フェラーリ勢のバタバタもあって、3位はフェルスタッペン。ホンダPUにとって今季2回目の表彰台を獲得し、過去との決別を印象づけました。
- FP1 : バルテリ・ボッタス(1:17.951、メルセデス)
- FP2 : バルテリ・ボッタス(1:17.284、メルセデス)
- FP3 : ルイス・ハミルトン(1:16.568、メルセデス)
- Q : バルテリ・ボッタス(1:15.406、メルセデス)
- R : ルイス・ハミルトン(1:35:50.443、メルセデス)
スタートでまたもや加速が鈍ったボッタスは、インにハミルトン、アウトにベッテルという3ワイドのまま1コーナー勝負へ。そして、とまたしてもハミルトンに先行を許します。同チームの場合、ここで先行している方が少なくても1回目のピットストップまでの優先権がある事が多いので、ボッタスとしては致命的でした。
スタート直後は幾つか混乱もありましたが、しばらくするとタイヤの保護のために各車が一定の間隔を空けて走行し始めます。
その中で、ベッテルがフラットスポットの影響でペースが上がらないため、ルクレールを先行させました。ベッテルはすぐにでもタイヤ交換を行う必要がありそうでしたが、結局チームは19周目まで伸ばし、またしても疑問符がつく采配を見せます。
さらに、30周目あたりにはルクレールの背後にベッテルが張り付きますが、チームオーダーにより順位の変動があったのが36周目という遅さ。今年はフェラーリのトレンドは、後手後手に決定です。
終盤に差し掛かる頃、ノリスとストロールのクラッシュにより、セーフティーカーが入ります。ここで一部損得が分かれましたが、順位はそれほど大きくは変動しませんでした。特に1-2を走るメルセデスは盤石の体制で、気づけば5戦連続1-2フィニッシュを達成しました。
フェラーリ勢のバタバタもあって、3位はフェルスタッペン。ホンダPUにとって今季2回目の表彰台を獲得し、過去との決別を印象づけました。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 35Laps(アントニオ・ジョビナッツィ)
1. シャルル・ルクレール 1:21.433
2. ダニエル・リカルド 1:22.929
3. キミ・ライコネン 1:23.239 - ミディアムタイヤ 35Laps(ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. マックス・フェルスタッペン 1:19.769
2. セバスチャン・ベッテル 1:19.820
3. シャルル・ルクレール 1:20.002 - ソフトタイヤ 16Laps(ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. ルイス・ハミルトン 1:18.492
2. バルテリ・ボッタス 1:18.737
3. ピエール・ガスリー 1:20.536
FORMULA 1 GRAND PRIX DE MONACO 2019
開催日程 : 2019年05月23日~26日(日本時間26日22:10レーススタート)
開催場所 : モナコ モンテカルロ
コース名 : CIRCUIT DE MONACO
走行距離 : 3.337 km ✕ 78 周 = 260.286 km
毎年退屈な展開になるとは言え、見逃せないのが伝統のモナコです。特殊なサーキットだけに、どうしても波乱を期待してしまいます。- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:12.106、メルセデス)
- FP2 : ルイス・ハミルトン(1:11.118、メルセデス)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:11.265、フェラーリ)
- Q : ルイス・ハミルトン(1:10.166、メルセデス)
- R : ルイス・ハミルトン(1:43:28.437、メルセデス)
予選では、フェラーリの判断ミスでルクレールがQ1敗退となるアクシデントがあり、早くも「俺たちのフェラーリ」が発動してしまいました。
レースは、スタートから特に大きな混乱も無く進みます。後方からスタートしたルクレールが徐々に順位を上げていきますが、9周目にリアタイヤを壁にヒットさせ、その影響からパンクが発生しフロアにダメージを負いました。
予選に失敗した焦りもあり、決勝ではアグレッシブに動きすぎて早々にセーフティーカー発動のきっかけを作ってしまったように思います。
そのセーフティーカーのタイミングでは、フェルスタッペンがピットアウトする際にアンセーフリリースとなり、5秒加算ペナルティを課せられました。
終盤はフェルスタッペンがハミルトンを攻め立てるも攻略できず、2位でチェッカーを受けたもののペナルティの影響で4位に後退しています。
展開的には退屈なレースでしたが、ハミルトンが11周目で履いたミディアムタイヤを最後まで持たせる1ストップ作戦を成功させたことは、彼のタイヤマネジメントの上手さとモナコ特有の条件がマッチした結果だったと思います。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 67Laps(ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. バルテリ・ボッタス 1:15.163
2. ニコ・ヒュルケンベルグ 1:16.276
3. ランス・ストロール 1:16.379 - ミディアムタイヤ 66Laps(リカルド、ハミルトン)
1. アレクサンダー・アルボン 1:15.607
2. カルロス・サインツ 1:15.891
3. ダニエル・リカルド 1:15.979 - ソフトタイヤ 50Laps(ロマン・グロージャン)
1. ピエール・ガスリー 1:14.279
2. バルテリ・ボッタス 1:16.146
3. ルイス・ハミルトン 1:16.167
FORMULA 1 PIRELLI GRAND PRIX DU CANADA 2019
開催日程 : 2019年06月07日~09日(日本時間10日03:10レーススタート)
開催場所 : カナダ モントリオール
コース名 : CIRCUIT GILLES-VILLENEUVE
走行距離 : 4.361 km ✕ 70 周 = 305.270 km
モナコすら獲ったメルセデスは、このまま全戦優勝しそうな勢いで迎えたカナダGPでした。- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:12.767、メルセデス)
- FP2 : シャルル・ルクレール(1:12.177、フェラーリ)
- FP3 : セバスチャン・ベッテル(1:10.843、フェラーリ)
- Q : セバスチャン・ベッテル(1:10.240、フェラーリ)
- R : ルイス・ハミルトン(1:29:07.084、メルセデス)
さらに、ハミルトンは予選後にハイドロ系のトラブルが見つかるなど、今回は完全にフェラーリに追い風が吹いていました。
レースは、ベッテル ▶ ハミルトン ▶ ルクレールと続き、その後ろはヒュルケンベルグが動くシケインとして後続を抑える展開が16周目まで続きました。その後はピットタイミングの差で小さい動き(とは言え各所で良いバトルが多かった)はあったものの、48周目にこのレースのポイントが訪れます。
48周目、ベッテルはターン3でミスをしターン4をカット、ハミルトンがベッテルのオーバーテイクをカット狙いますが、ベッテルはターン4出口でハミルトンを幅寄せする形でコースに復帰しトップを死守したものの、審議対象となります。
57周目、上記の件について5秒加算のペナルティが出され、ベッテルはファステストを出しながらハミルトンとの差を広げにかかけますが、ハミルトンも応戦してギャップが徐々に縮まります。
最終的に、ベッテルは1.342秒差でハミルトンを抑えたものの、5秒加算ペナルティで2位となり、ハミルトンの3連勝となりました。
ちなみに、レース後に1位のボードを入れ替えるベッテルでしたが、個人的にもあの幅寄せは故意とは言えず、ペナルティに値はしないと思いました。
ホンダPU勢は、パワーサーキットであるカナダでは苦戦するだろうと思っていましたが、やはり絶対的なパワーではメルセデスやフェラーリに敵わないようです。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 65Laps(カルロス・サインツ)
1. シャルル・ルクレール 1:14.356
2. ルイス・ハミルトン 1:14.813
3. バルテリ・ボッタス 1:14.848 - ミディアムタイヤ 35Laps(アントニオ・ジョビナッツィ)
1. マックス・フェルスタッペン 1:14.767
2. ランス・ストロール 1:16.043
3. アントニオ・ジョビナッツィ 1:16.413 - ソフトタイヤ 16Laps(ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. バルテリ・ボッタス 1:13.078
2. キミ・ライコネン 1:15.442
3. ニコ・ヒュルケンベルグ 1:17.150
FORMULA 1 GRAND PRIX DE FRANCE 2019
開催日程 : 2019年06月21日~23日(日本時間23日22:10レーススタート)
開催場所 : フランス ル・キャステレ
コース名 : CIRCUIT PAUL RICARD
走行距離 : 5.842 km ✕ 53 周 = 310.633 km
フェラーリは速くても勝てない閉塞感から来る焦り、メルセデスはなんだかんだ勝ってしまうラッキー、2019年シーズンはこの辺で確定ムードです。- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:32.738、メルセデス)
- FP2 : バルテリ・ボッタス(1:30.937、メルセデス)
- FP3 : バルテリ・ボッタス(1:30.159、メルセデス)
- Q : ルイス・ハミルトン(1:28.319、メルセデス)
- R : ルイス・ハミルトン(1:24:31.198、メルセデス)
ここのところ好調なマクラーレンのサインツが、スタートで出遅れたフェルスタッペンを1コーナー手前で捕らえるものの、自力に勝るレッドブルは抜き返してこれを凌ぎます。
ホンダと決別してから復調傾向にあるマクラーレンですが、今年は幾つかのトラブルには泣いているものの、中団勢のトップと言えるほどの実力を発揮しつつあります。
レース展開は、完全にメルセデスの独壇場となりました。フェラーリのルクレール以下は、メルセデスについて行けません。
ただでさえ速いメルセデスに加え、タイヤマネジメント能力の高いハミルトンがトップを走っており、レース中盤には盤石の体制と言えるほどの展開となりました。
さらに、ファイナルラップではハミルトンが使い古されたハードタイヤで1:32'764を叩き出し、そのすぐ後にベッテルが新しいソフトタイヤで1:32'740を叩き出してファステストを出したものの、わずか0.024秒差しか無かった事に衝撃を受けました。
コースなど条件さえ整えば、ハミルトンはここまでタイヤを管理できる事を、改めて世に知らしめた事件でした。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 39Laps(ランス・ストロール)
1. ルイス・ハミルトン 1:32.764
2. バルテリ・ボッタス 1:33.586
3. シャルル・ルクレール 1:33.828 - ミディアムタイヤ 25Laps(ベッテル、アルボン、ラッセル)
1. ルイス・ハミルトン 1:34.683
2. ニコ・ヒュルケンベルグ 1:34.754
3. ランス・ストロール 1:34.924 - ソフトタイヤ 17Laps(ピエール・ガスリー)
1. セバスチャン・ベッテル 1:32.740
2. ピエール・ガスリー 1:37.355
3. アントニオ・ジョビナッツィ 1:38.812
FORMULA 1 MYWORLD GROSSER PREIS VON ÖSTERREICH 2019
開催日程 : 2019年06月28日~30日(日本時間30日22:10レーススタート)
開催場所 : オーストリア シュピールベルグ
コース名 : RED BULL RING
走行距離 : 4.318 km ✕ 71 周 = 306.452 km
レッドブルの本拠地で、ホンダはスペック3PUを投入しました。メルセデスの8連勝を止めることができるのか、レース前からかなり盛り上がりました。- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:04.838、メルセデス)
- FP2 : シャルル・ルクレール(1:05.086、フェラーリ)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:03.987、フェラーリ)
- Q : シャルル・ルクレール(1:03.003、フェラーリ)
- R : マックス・フェルスタッペン(1:22:01.822、レッドブル)
スタートでは、ポールのルクレールがホールショット、メルセデス勢が続き、フェルスタッペンは加速が鈍く7番手まで後退しました。この時点でフェルスタッペンの勝利を予想できた人は皆無だったと思います。
最大のオーバーテイクポイントとなったターン3で、次々と前を捕らえるフェルスタッペンですが、トップのルクレールは余裕のある走りで後続とのギャップを築いて行きます。
ソフトタイヤでスタートしたフェラーリと、ミディアムタイヤでスタートしたメルセデスではピット戦略が異なり、お互いがお互いを意識した戦略を繰り出します。この時点では、フェルスタッペンはまだ息を潜めていたように思います。
ベッテルがタイヤ交換に手間取り、ハミルトンがノーズ交換によりタイムロスする中、31周目まで引っ張ったフェルスタッペンが4番手でコースに復帰します。
50周目にベッテルをパスしたフェルスタッペンは、56周目にボッタスをパス、そしてPUをパフォーマンスモード(エンジン11、ポジション5)に切り替えファステストを叩き出しながらルクレールに迫ります。
タイヤの履歴の問題からフェルスタッペンの優位は揺るぎないものの、67周目・68周目と物凄く緊迫した戦いを繰り広げ、ついに69周目にルクレールを「強引に」パスします。
あまりに強引だったため、審議対象となったままフェルスタッペンがトップチェッカーを受けました。
表彰台では、フェルスタッペンがホンダマークを指しながら満面の笑み!! 日本人F1ファンとして、これほど嬉しいシーンは久々です。
(出典 : autosport)
レース後、今年はペナルティが簡単に出るので寝れないほど心配していましたが、審議の結果、フェルスタッペンとルクレールの件はレーシングアクシデントとされ、フェルスタッペンの優勝が確定しました。
メルセデス失速の原因は、どうやらPUの熱対策に失敗した事によるオーバーヒートが原因だったようです。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 50Laps(バルテリ・ボッタス)
1. マックス・フェルスタッペン 1:07.475
2. シャルル・ルクレール 1:07.994
3. ルイス・ハミルトン 1:08.050 - ミディアムタイヤ 46Laps(ダニエル・リカルド)
1. ランド・ノリス 1:08.699
2. ルイス・ハミルトン 1:08.842
3. マックス・フェルスタッペン 1:09.144 - ソフトタイヤ 25Laps(ノリス、ガスリー)
1. セバスチャン・ベッテル 1:07.676
2. ダニエル・リカルド 1:08.019
3. ケビン・マグヌッセン 1:08.903
FORMULA 1 ROLEX BRITISH GRAND PRIX 2019
(出典 : Formula 1、Great Britain)
開催日程 : 2019年07月12日~14日(日本時間14日22:10レーススタート)
開催場所 : イギリス ノーサンプトンシャー、バッキンガムシャー
コース名 : SILVERSTONE CIRCUIT
走行距離 : 5.891 km ✕ 52 周 = 306.198 km
前戦、ついにメルセデスの連勝が途切れました。しかし、メルセデスの優位が消え去ったわけではありません。- FP1 : ピエール・ガスリー(1:21.173、レッドブル)
- FP2 : バルテリ・ボッタス(1:26.732、メルセデス)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:25.905、フェラーリ)
- Q : バルテリ・ボッタス(1:25.093、メルセデス)
- R : ルイス・ハミルトン(1:21:08.452、メルセデス)
スタート直後には、タイトルスポンサーの離脱問題でバタバタしているハース勢の同士討ちなど幾つかのアクシデントがあったものの、その後はメルセデス勢の激しい攻防の後ろでフェラーリ以下が離されていく、いつもの展開です。
レッドブル勢と比較して、フェラーリ勢はデグラデーションの影響が大きく、10周目を過ぎる頃にはフェラーリ勢が徐々に劣勢となっていきます。
ピットストップでフェルスタッペンが一時前に出るも、ルクレールが抜き返すなど、前戦より続くこの2人のレベルの高いバトルに目を奪われます。
20周目、セーフティーカーが導入された絶好のタイミングでピットインしたハミルトンが、ボッタスを抜いてトップに立ちます。このタイミングを得られるハミルトンは、持っているなと感じます。
その後、37周目にベッテルを抜いたフェルスタッペンですが、ターン17で再びベッテルが仕掛けます。しかし、ベッテルがフェルスタッペンに追突し、順位を下げてしまう結果に。ベッテルはこの追突により、10秒加算ペナルティを受けました。
結果的に、ハミルトンが優勝。元々2ストップ作戦だったハズですが、セーフティーカー導入中にミディアムからハードへの1ストップ作戦へと変更した事が当たりました。
また、ハミルトンは32周走行したハードタイヤで、ファステストを記録し、彼の素晴らしいタイヤマネジメント能力が再度示されたと思います。
そしてこのレースは、近年で最も素晴らしいレースだと感じました。
ハミルトン vs ボッタス、ルクレール vs フェルスタッペン、そして中団勢も各所でバトルが繰り広げられ、これぞF1という迫力あるレースでした。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 40Laps(ピエール・ガスリー)
1. ルイス・ハミルトン 1:27.369
2. マックス・フェルスタッペン 1:29.272
3. シャルル・ルクレール 1:29.313 - ミディアムタイヤ 39Laps(アレクサンダー・アルボン)
1. セバスチャン・ベッテル 1:28.733
2. バルテリ・ボッタス 1:28.784
3. ルイス・ハミルトン 1:30.236 - ソフトタイヤ 22Laps(セルジオ・ペレス)
1. バルテリ・ボッタス 1:27.406
2. ランス・ストロール 1:29.390
3. セルジオ・ペレス 1:29.456
FORMULA 1 MERCEDES-BENZ GROSSER PREIS VON DEUTSCHLAND 2019
開催日程 : 2019年07月26日~28日(日本時間28日22:10レーススタート)
開催場所 : ドイツ ホッケンハイム
コース名 : HOCKENHEIMRING
走行距離 : 4.574 km ✕ 67 周 = 306.458 km
いよいよ第11戦と折り返し地点を迎えた、2019年シーズンです。ここまでは、メルセデスが9勝と圧巻の成績を残してきました。- FP1 : セバスチャン・ベッテル(1:14.013、フェラーリ)
- FP2 : シャルル・ルクレール(1:13.449、フェラーリ)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:12.380、フェラーリ)
- Q : ルイス・ハミルトン(1:11.767、メルセデス)
- R : マックス・フェルスタッペン(1:44:31.275、レッドブル)
土曜日の予選、まずはQ1でベッテルにトラブルが出て予選ノータイム、さらにQ3ではルクレールにトラブルが発生し、マシンを降りてしまいます。好調時には必ず何かが起こるフェラーリは、そろそろお祓いに行ったほうが良いかもしれません。
レッドブルもフェルスタッペンがフリー走行やQ2でキャリブレーションに起因する問題が発生したものの、終わってみれば2位。フェルスタッペンがラグについて言及しても、気にしなくて良いかもしれません。
さて、レースは驚きの結末でした。なんと、ホンダ27年ぶりのダブル表彰台(1台はトロロッソ)を獲得したのです。
レースは、今シーズン初のウェットコンディションとなり、するセーフティーカー先導でフォーメーションラップがスタート、 3周走行後にグリッドスタート(ウェットタイヤ)となりました。
スタートではフェルスタッペンが再び出遅れ、4番手に。ガスリーも仲良く下がったところを見ると、レッドブル(ホンダ)はセッティングを外したのかもしれません。
そうこうしている内に、ペレスがクラッシュしてセーフティーカーが出動し、各車がピットに入りインターミディエイトに交換します。しかし、天候の予測が非常に難しい状態が続いています。
15周目、リカルドのマシンから白煙が上がりリタイヤした事で、VSCが導入されました。この間にルクレールが新品のインターミディエイトに交換しています。
18周目、サインツが最終コーナーで飛び出し、クラッシュは回避したものの大きく順位を落とします。そして、この最終コーナーがこのレースに大きな影響を与える存在になりました。
22周目、マグヌッセンがドライタイヤに交換した事を皮切りに、何周かに渡ってタイヤ交換に入るマシンが続きました。
27周目に再びVSCが導入され、29周目に解除されるも雨が再び降り始め、ルクレールが最終コーナーでクラッシュし、セーフティーカーが出動。
さらにハミルトンもクラッシュによりフロントウイングを失い、急遽ピットに飛び込みます。メルセデスと言えどこの状況にはすぐさま対応が出来ず、かなりの時間をロスしてしまいます。また、ハミルトンには正規のルートでピットに入らなかった事で、5秒加算ペナルティを受けています。
さらに大半のマシンがドライタイヤからインターミディエイトへと交換するなど、まさにカオスな状況の中、タイヤ交換のタイミングの妙でフェルスタッペンがトップに立ちます。
40周目、ヒュルケンベルグがクラッシュし、またしてもセーフティーカーが出動。しかし、45周目にセーフティーカーが解除される頃には、路面が大きく改善されているという、混乱必須のレース。
ここでもピットタイミングに違いにより、フェルスタッペンの首位は変わらないものの、2番手からストロール ▶ クビアト ▶ ボッタスという順番。
45周目にストロールがドライタイヤへ交換して勝負に出ると、その後多くの車がドライタイヤに交換している間に(フェルスタッペンにすぐ抜かれるものの)一時的にトップに立ちます。また、46周目に入ったクビアトとマグヌッセンも大きく順位を上げています。
クビアトとストロールの表彰台が見えてきた56周目、ボッタスがクラッシュし、本日4回目のセーフティーカーが導入されます。これにより各車の差がなくなり、残り5周のスプリントレースとなりました。
結果的に、フェルスタッペン ▶ ベッテル ▶ クビアト!!がポディウムとなり、全員がトロロッソ経験者という顔ぶれとなりました。
4回のセーフティーカー導入、優勝したフェルスタッペンでも5回のピットストップを行った波乱・混乱のレースでした。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ミディアムタイヤ 4Laps(ボッタス、フェルスタッペン)
1. マックス・フェルスタッペン 1:41.121
2. バルテリ・ボッタス 1:51.947
3. ランス・ストロール 2:00.781 - ソフトタイヤ 20Laps(ランス・ストロール)
1. マックス・フェルスタッペン 1:16.645
2. セバスチャン・ベッテル 1:16.794
3. ルイス・ハミルトン 1:17.485 - インターミディエイトタイヤ 25Laps(アルボン、ハミルトン)
1. セバスチャン・ベッテル 1:27.031
2. ルイス・ハミルトン 1:27.548
3. マックス・フェルスタッペン 1:27.623 - ウェットタイヤ 8Laps(マグヌッセン)
1. ルイス・ハミルトン 1:34.720
2. マックス・フェルスタッペン 1:35.883
3. バルテリ・ボッタス 1:36.275
FORMULA 1 MAGYAR NAGYDÍJ 2019
開催日程 : 2019年08月02日~04日(日本時間04日22:10レーススタート)
開催場所 : ハンガリ- ブタペスト
コース名 : HUNGARORING
走行距離 : 4.381 km ✕ 70 周 = 306.630 km
前戦では、天候変化によってエキサイティングな展開となりました。ここハンガロリンクは、退屈なレース展開となりやすいですが、今回はどうでしょうか。
フェルスタッペンはスタートを見事に決め、ホールショット。その後方では、ボッタスがルクレールとやり合う中でノーズにダメージを負い、早々にピットインをします。
スタート直後の順位変動があって以降は、ハンガロリンクらしい退屈なレース展開となりますが、個人的にこの時点でフェルスタッペンの勝利をほぼ確信してしまいました。
25周目にフェルスタッペンがピットイン、31周目にハミルトンがピットインし、その差は約5秒です。ハミルトンはフレッシュなタイヤで間合いを詰め、10周以上に渡り緊迫したバトルを繰り広げていきます。
そんな中、48周目にハミルトンがピットインしミディアムタイヤに交換。これは、トラックポジションが最も重要なハンガロリンクにおいて、ハミルトンの後方に充分なスペースがあった事で選択できた戦略ですし、フェルスタッペンは同じ戦略を採るとその時点でアンダーカットされてしまいます。
60周目くらいになると、フェルスタッペンのタイヤがほぼ終わってきたのか、ハミルトンが見る見るうちに差を縮めていき、65周目には一時20秒弱あった差が0.8秒までになり、67周目にフェルスタッペンの2連勝は呆気なく散りました。
結果的に、フェルスタッペンとハミルトンの一騎打ちとなり、そこに誰もついて行けなかった事がハミルトンのフリーストップ(順位を落とさないピットストップ)を可能にしました。
フェルスタッペンとしては、あの時点でステイアウトの選択肢しか無く、メルセデスとしては残り周回で充分に追いつき追い越すだけの速さに対する自信があったのでしょう。脱帽です。
- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:17.233、メルセデス)
- FP2 : ピエール・ガスリー(1:17.854、レッドブル)
- FP3 : ルイス・ハミルトン(1:16.084、メルセデス)
- Q : マックス・フェルスタッペン(1:14.572、レッドブル)
- R : ルイス・ハミルトン(1:35:03.796、メルセデス)
フェルスタッペンはスタートを見事に決め、ホールショット。その後方では、ボッタスがルクレールとやり合う中でノーズにダメージを負い、早々にピットインをします。
スタート直後の順位変動があって以降は、ハンガロリンクらしい退屈なレース展開となりますが、個人的にこの時点でフェルスタッペンの勝利をほぼ確信してしまいました。
25周目にフェルスタッペンがピットイン、31周目にハミルトンがピットインし、その差は約5秒です。ハミルトンはフレッシュなタイヤで間合いを詰め、10周以上に渡り緊迫したバトルを繰り広げていきます。
そんな中、48周目にハミルトンがピットインしミディアムタイヤに交換。これは、トラックポジションが最も重要なハンガロリンクにおいて、ハミルトンの後方に充分なスペースがあった事で選択できた戦略ですし、フェルスタッペンは同じ戦略を採るとその時点でアンダーカットされてしまいます。
60周目くらいになると、フェルスタッペンのタイヤがほぼ終わってきたのか、ハミルトンが見る見るうちに差を縮めていき、65周目には一時20秒弱あった差が0.8秒までになり、67周目にフェルスタッペンの2連勝は呆気なく散りました。
結果的に、フェルスタッペンとハミルトンの一騎打ちとなり、そこに誰もついて行けなかった事がハミルトンのフリーストップ(順位を落とさないピットストップ)を可能にしました。
フェルスタッペンとしては、あの時点でステイアウトの選択肢しか無く、メルセデスとしては残り周回で充分に追いつき追い越すだけの速さに対する自信があったのでしょう。脱帽です。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 53Laps(アントニオ・ジョビナッツィ)
1. ルイス・ハミルトン 1:19.331
2. マックス・フェルスタッペン 1:19.560
3. シャルル・ルクレール 1:20.493 - ミディアムタイヤ 40Laps(キミ・ライコネン)
1. ルイス・ハミルトン 1:18.528
2. バルテリ・ボッタス 1:19.331
3. キミ・ライコネン 1:20.880 - ソフトタイヤ 33Laps(ニコ・ヒュルケンベルグ)
1. マックス・フェルスタッペン 1:17.103
2. セバスチャン・ベッテル 1:19.786
3. ランス・ストロール 1:20.603
FORMULA 1 JOHNNIE WALKER BELGIAN GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年08月30日~09月01日(日本時間01日22:10レーススタート)
開催場所 : ベルギ- スパ、フランコルシャン
コース名 : CIRCUIT DE SPA-FRANCORCHAMPS
走行距離 : 7.004 km ✕ 44 周 = 308.052 km
夏休み前までの12戦で、ハミルトン8勝、ボッタス2勝、フェルスタッペン2勝と事前テストで好調だったフェラーリが見る影もない2019年シーズンとなっています。
なお、このレースからレッドブルは成績不振のガスリーと、下部組織のトロロッソに乗るアルボンを入れ替えています。
危なげなくスタートしたルクレールの後方では、スタートで出遅れたフェルスタッペンがライコネンと接触し早々にリタイヤ、またさらに後方でもアクシデントが発生し、1周目のスパの1コーナーの難しさを改めて目にすることになりました。
5周目にレースが再開されて以降は、しばらく大きな展開がありません。フェラーリ勢はストレートスピードが速いものの、16周目と早い段階でピットストップを行ったベッテルのタイヤ摩耗が激しく、ポジションスワップを行います。
ベッテルは先行させたルクレールを守るべく、31周目までハミルトンを抑えます。ベッテルのチームプレーは、かなり機能したのではないでしょうか。
レース終盤にハミルトンがルクレールを攻め立てるも、何とか守りきって初優勝となりました。それにしても、フェラーリのストレートスピードは異次元と言ってよく、後半戦はかなりの活躍が期待できます。
また、惜しくも5位走行中の最終ラップでリタイヤとなったノリスは、かなり印象的な走りを見せてくれました。
さらに、同じ最終ラップでペレスを豪快に抜き去ったアルボンは、レッドブル移籍初戦で5位に入る活躍を見せてくれました。
なお、このレースからレッドブルは成績不振のガスリーと、下部組織のトロロッソに乗るアルボンを入れ替えています。
- FP1 : セバスチャン・ベッテル(1:44.574、フェラーリ)
- FP2 : シャルル・ルクレール(1:44.753、フェラーリ)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:44.206、フェラーリ)
- Q : シャルル・ルクレール(1:42.519、フェラーリ)
- R : シャルル・ルクレール(1:23:45.710、フェラーリ)
危なげなくスタートしたルクレールの後方では、スタートで出遅れたフェルスタッペンがライコネンと接触し早々にリタイヤ、またさらに後方でもアクシデントが発生し、1周目のスパの1コーナーの難しさを改めて目にすることになりました。
5周目にレースが再開されて以降は、しばらく大きな展開がありません。フェラーリ勢はストレートスピードが速いものの、16周目と早い段階でピットストップを行ったベッテルのタイヤ摩耗が激しく、ポジションスワップを行います。
ベッテルは先行させたルクレールを守るべく、31周目までハミルトンを抑えます。ベッテルのチームプレーは、かなり機能したのではないでしょうか。
レース終盤にハミルトンがルクレールを攻め立てるも、何とか守りきって初優勝となりました。それにしても、フェラーリのストレートスピードは異次元と言ってよく、後半戦はかなりの活躍が期待できます。
また、惜しくも5位走行中の最終ラップでリタイヤとなったノリスは、かなり印象的な走りを見せてくれました。
さらに、同じ最終ラップでペレスを豪快に抜き去ったアルボンは、レッドブル移籍初戦で5位に入る活躍を見せてくれました。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ --Laps(※使用者無し)
1. --
2. --
3. -- - ミディアムタイヤ 42Laps(ダニエル・リカルド)
1. バルテリ・ボッタス 1:46.465
2. ルイス・ハミルトン 1:46.580
3. シャルル・ルクレール 1:46.664 - ソフトタイヤ 25Laps(ケビン・マグヌッセン)
1. セバスチャン・ベッテル 1:46.409
2. アレクサンダー・アルボン 1:47.507
3. アントニオ・ジョビナッツィ 1:47.560
FORMULA 1 GRAN PREMIO HEINEKEN D'ITALIA 2019
開催日程 : 2019年09月06日~08日(日本時間08日22:10レーススタート)
開催場所 : イタリア モンツァ
コース名 : AUTODROMO NAZIONALE MONZA
走行距離 : 5.793 km ✕ 53 周 = 306.720 km
前戦で見せたフェラーリのストレートスピードを、このフェラーリの聖地でも見ることができるでしょうか。
最も素晴らしい点は、ルクレールがメルセデス勢と(大半は)真っ向から戦って得た勝利である事です。但し、23周目にルクレールがハミルトンを押し出した場面は、どう好意的に捉えてもルクレールにタイム加算ペナルティが出されるべきシーンだったと思います。
対して、6周目に単独スピンを喫したベッテルは、今年ここまでの流れを見てもピークが過ぎたと判断されてもおかしくない状況だと思います。
夏休み明けに急激に競争力が増したように見えるフェラーリですが、後半戦このままの調子で行けばシーズンの最後には面白い戦いが見られるかもしれません。
- FP1 : シャルル・ルクレール(1:27.905、フェラーリ)
- FP2 : シャルル・ルクレール(1:20.978、フェラーリ)
- FP3 : セバスチャン・ベッテル(1:20.294、フェラーリ)
- Q : シャルル・ルクレール(1:19.307、フェラーリ)
- R : シャルル・ルクレール(1:15:26.665、フェラーリ)
最も素晴らしい点は、ルクレールがメルセデス勢と(大半は)真っ向から戦って得た勝利である事です。但し、23周目にルクレールがハミルトンを押し出した場面は、どう好意的に捉えてもルクレールにタイム加算ペナルティが出されるべきシーンだったと思います。
対して、6周目に単独スピンを喫したベッテルは、今年ここまでの流れを見てもピークが過ぎたと判断されてもおかしくない状況だと思います。
夏休み明けに急激に競争力が増したように見えるフェラーリですが、後半戦このままの調子で行けばシーズンの最後には面白い戦いが見られるかもしれません。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 33Laps(シャルル・ルクレール)
1. シャルル・ルクレール 1:23.009
2. ランド・ノリス 1:24.044
3. セバスチャン・ベッテル 1:24.343 - ミディアムタイヤ 31Laps(アントニオ・ジョビナッツィ)
1. セバスチャン・ベッテル 1:22.799
2. バルテリ・ボッタス 1:22.859
3. マックス・フェルスタッペン 1:23.143 - ソフトタイヤ 30Laps(ダニエル・リカルド)
1. ルイス・ハミルトン 1:21.779
2. セルジオ・ペレス 1:23.770
3. ピエール・ガスリー 1:23.885
FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年09月20日~22日(日本時間22日21:10レーススタート)
開催場所 : シンガポール
コース名 : MARINA BAY STREET CIRCUIT
走行距離 : 5.065 km ✕ 61 周 = 308.828 km
ここ2戦とはタイプの違うサーキットで、フェラーリは再び輝けるのでしょう。
スタートは、ポールポジションを獲得したルクレールが難なくホールショットを決めました。後方ではアクシデントが発生していますが、大事には至りませんでした。
タイヤを可能な限り労る必要があるサーキットの特性か、フェラーリがロングランにいまいち自信がないからか、タイムが伸びていかず珍しく集団のままレースが進んでいきます。
19周目、アンダーカットを狙ったフェルスタッペンがピットインするも、これは不発。ただ、ハードタイヤが思った以上に高い性能を発揮し、コレが3位表彰台を獲得したキーとなりました。
34周目にセーフティーカーが導入し、41周目に再開されてすぐにベッテルは後続を引き離していきます。今年はパッとしなかったベッテルですが、ここ一番ではやはり速い。
3回目のセーフティーカーが入った後も、とベッテルは必要充分なリードを保ち、最後まで危なげなく走りました。
それにしても、レースペースでもココでは強いと予想されていたレッドブルを寄せ付けないフェラーリは、夏休みでかなり進化を遂げたように思います。特にコーナーでのダウンフォース不足が影を潜め、本来持つストレートスピードが目立つようになったのは、とても大きい進化だと思います。
また、下位からスタートしたフェルスタッペンが3位表彰台を獲得したのも印象的でした。
- FP1 : マックス・フェルスタッペン(1:40.259、レッドブル)
- FP2 : ルイス・ハミルトン(1:38.773、メルセデス)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:38.192、フェラーリ)
- Q : シャルル・ルクレール(1:36.217、フェラーリ)
- R : セバスチャン・ベッテル(1:58:33.667、フェラーリ)
スタートは、ポールポジションを獲得したルクレールが難なくホールショットを決めました。後方ではアクシデントが発生していますが、大事には至りませんでした。
タイヤを可能な限り労る必要があるサーキットの特性か、フェラーリがロングランにいまいち自信がないからか、タイムが伸びていかず珍しく集団のままレースが進んでいきます。
19周目、アンダーカットを狙ったフェルスタッペンがピットインするも、これは不発。ただ、ハードタイヤが思った以上に高い性能を発揮し、コレが3位表彰台を獲得したキーとなりました。
34周目にセーフティーカーが導入し、41周目に再開されてすぐにベッテルは後続を引き離していきます。今年はパッとしなかったベッテルですが、ここ一番ではやはり速い。
3回目のセーフティーカーが入った後も、とベッテルは必要充分なリードを保ち、最後まで危なげなく走りました。
それにしても、レースペースでもココでは強いと予想されていたレッドブルを寄せ付けないフェラーリは、夏休みでかなり進化を遂げたように思います。特にコーナーでのダウンフォース不足が影を潜め、本来持つストレートスピードが目立つようになったのは、とても大きい進化だと思います。
また、下位からスタートしたフェルスタッペンが3位表彰台を獲得したのも印象的でした。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 42Laps(ベッテル、フェルスタッペン)
1. バルテリ・ボッタス 1:43.534
2. シャルル・ルクレール 1:44.723
3. セバスチャン・ベッテル 1:44.802 - ミディアムタイヤ 34Laps(ジョビナッツィ、リカルド)
1. ニコ・ヒュルケンベルグ 1:45.765
2. ピエール・ガスリー 1:45.769
3. カルロス・サインツ 1:45.969 - ソフトタイヤ 26Laps(ハミルトン、グロージャン)
1. ケビン・マグヌッセン 1:42.301
2. ダニール・クビアト 1:44.371
3. ランス・ストロール 1:44.896
FORMULA 1 VTB RUSSIAN GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年09月27日~29日(日本時間29日20:10レーススタート)
開催場所 : ロシア ソチ
コース名 : SOCHI AUTODROM
走行距離 : 5.848 km ✕ 53 周 = 309.745 km
夏休み明けに3連勝を達成したフェラーリは、その勢いを持続できるのでしょうか。
これで4戦連続ポールポジションとなったルクレールをはじめ、今回もフェラーリの勢いが他のチームより勝っている印象でした。
ベッテルがこれ以上ない程のスタートを決め、ハミルトンとルクレール抜き去りトップに立ちます。後方では、ライコネンがあまり見たことがないほど思い切ったフライングをしてしまい、ピットスルーペナルティが課せられました。
レース序盤、またしても「俺たちのフェラーリ」が発動します。先行するベッテルに対し、ルクレールを前に出すようチームから指示が出ますが、中々その通りにはなりません。
痺れを切らしたフェラーリは、22周目にルクレールをピットインさえ、ベッテルをアンダーカットさせようとします。そして26周目、その思惑通りベッテルがピットアウトするとルクレールの後ろで戻ることになりました。
しかし、直後にベッテルがMGU-Kのトラブルでストップすると、バーチャルセーフティカーが導入されている間にメルセデス勢がピットに入り、ハミルトンがトップに立ちます。
その後、ラッセルのクラッシュにより導入されたセーフティーカーにより、ルクレールもタイヤ交換を行い、メルセデス追撃体制を整えます。
セーフティーカー明けは中団勢で色々と動きがあったものの、ハミルトンは一気に逃げ、ルクレールはボッタスを攻略できず、膠着状態のままチェッカーとなりました。
フェラーリに関して、個人的にルクレールは序盤にベッテルに張り付くか、後ろのハミルトンとの差をもう少し広げる(つまりはペースが遅かった)必要があったと思います。
但し、まるで夏休み前のフェラーリに戻ったかの様なチームの対応の不味さもありました。ピット作戦で前後を入れ替えるとしても、もう少しタイミングを考えてやる必要がありました。
- FP1 : シャルル・ルクレール(1:34.462、フェラーリ)
- FP2 : マックス・フェルスタッペン(1:33.162、レッドブル)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:32.733、フェラーリ)
- Q : シャルル・ルクレール(1:31.628、フェラーリ)
- R : ルイス・ハミルトン(1:33:38.992、メルセデス)
これで4戦連続ポールポジションとなったルクレールをはじめ、今回もフェラーリの勢いが他のチームより勝っている印象でした。
ベッテルがこれ以上ない程のスタートを決め、ハミルトンとルクレール抜き去りトップに立ちます。後方では、ライコネンがあまり見たことがないほど思い切ったフライングをしてしまい、ピットスルーペナルティが課せられました。
レース序盤、またしても「俺たちのフェラーリ」が発動します。先行するベッテルに対し、ルクレールを前に出すようチームから指示が出ますが、中々その通りにはなりません。
痺れを切らしたフェラーリは、22周目にルクレールをピットインさえ、ベッテルをアンダーカットさせようとします。そして26周目、その思惑通りベッテルがピットアウトするとルクレールの後ろで戻ることになりました。
しかし、直後にベッテルがMGU-Kのトラブルでストップすると、バーチャルセーフティカーが導入されている間にメルセデス勢がピットに入り、ハミルトンがトップに立ちます。
その後、ラッセルのクラッシュにより導入されたセーフティーカーにより、ルクレールもタイヤ交換を行い、メルセデス追撃体制を整えます。
セーフティーカー明けは中団勢で色々と動きがあったものの、ハミルトンは一気に逃げ、ルクレールはボッタスを攻略できず、膠着状態のままチェッカーとなりました。
フェラーリに関して、個人的にルクレールは序盤にベッテルに張り付くか、後ろのハミルトンとの差をもう少し広げる(つまりはペースが遅かった)必要があったと思います。
但し、まるで夏休み前のフェラーリに戻ったかの様なチームの対応の不味さもありました。ピット作戦で前後を入れ替えるとしても、もう少しタイミングを考えてやる必要がありました。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 27Laps(ダニール・クビアト)
1. ダニール・クビアト 1:40.583
2. アントニオ・ジョビナッツィ 1:41.248
3. -- - ミディアムタイヤ 33Laps(ランド・ノリス)
1. マックス・フェルスタッペン 1:36.937
2. シャルル・ルクレール 1:37.321
3. カルロス・サインツ 1:38.020 - ソフトタイヤ 28Laps(マックス・フェルスタッペン)
1. ルイス・ハミルトン 1:35.761
2. シャルル・ルクレール 1:36.193
3. バルテリ・ボッタス 1:36.361
FORMULA 1 JAPANESE GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年10月11日~13日
開催場所 : 日本 鈴鹿市
コース名 : SUZUKA INTERNATIONAL RACING COURSE
走行距離 : 5.807 km ✕ 53 周 = 307.471 km
待ちに待った鈴鹿です。今年も現地参戦はできませんでしたが、ホンダPU勢の活躍を期待しながらテレビで観戦していました。
スタートでは、ポールポジションのベッテルがフライングするという大変な出来事がありました。ベッテルはすぐさま停止しましたが、その隙にボッタスがトップへ躍り出ます。
フェルスタッペンもルクレールをパスしようとするも接触、フェルスタッペンは大きく順位を落とし、ルクレールはフロントウイングから火花を出しながら走行します。
ルクレールのマシンから飛び散った破片により、後ろにいたハミルトンのマシンのミラーが吹っ飛ぶなど、非常に危険な状況でしたがF1にはオレンジボールが無いのでしょうか。
14周目、スタート直後のアクシデントによりマシンにダメージを出しながら抱えていたフェルスタッペンが、残念ながらリタイヤを選択しました。
タイヤのデグラデーションが大きく、多くの車が2ストップ作戦に切り替えていきます。ハミルトンは他車よりやや長くスティントを区切り、最後の猛追に賭けることとなりました。
しかし、ハミルトンはファステスト連発で前を追うものの、ストレートスピードが速いベッテルを中々抜けず、最終的にボッタス ▶ ベッテル ▶ ハミルトンの順でフィニッシュとなりました。
ただ、レースコントロールの情報では、52周目終了時点でチェッカーフラッグの表示が出ており、実際の見た目より1周少ない時点での順位が最終結果となり、中団勢の何台かが影響を受けました。
また、スタート直後のルクレールとフェルスタッペンのアクシデントについて、レース中に一度はレーシングアクシデントとされたものの、これが取り消され、レース後に15秒加算ペナルティを受けることになりました。
このように、今回は運営側のドタバタぶりが目についたグランプリとなりました。あと、ベッテルは間違いなくフライングだよね!?フライングに許容範囲なんか無いよね??と今でも疑問に思います。
ちなみに、メルセデスは日本GPの結果を以って、2019年のコンストラクターズタイトルを確定させました。これで6連覇となり、まさにメルセデス黄金時代です。
- FP1 : バルテリ・ボッタス(1:28.731、メルセデス)
- FP2 : バルテリ・ボッタス(1:27.785、メルセデス)
- FP3 : --
- Q : セバスチャン・ベッテル(1:27.064、フェラーリ)
- R : バルテリ・ボッタス(1:21:46.755、メルセデス)
スタートでは、ポールポジションのベッテルがフライングするという大変な出来事がありました。ベッテルはすぐさま停止しましたが、その隙にボッタスがトップへ躍り出ます。
フェルスタッペンもルクレールをパスしようとするも接触、フェルスタッペンは大きく順位を落とし、ルクレールはフロントウイングから火花を出しながら走行します。
ルクレールのマシンから飛び散った破片により、後ろにいたハミルトンのマシンのミラーが吹っ飛ぶなど、非常に危険な状況でしたがF1にはオレンジボールが無いのでしょうか。
14周目、スタート直後のアクシデントによりマシンにダメージを出しながら抱えていたフェルスタッペンが、残念ながらリタイヤを選択しました。
タイヤのデグラデーションが大きく、多くの車が2ストップ作戦に切り替えていきます。ハミルトンは他車よりやや長くスティントを区切り、最後の猛追に賭けることとなりました。
しかし、ハミルトンはファステスト連発で前を追うものの、ストレートスピードが速いベッテルを中々抜けず、最終的にボッタス ▶ ベッテル ▶ ハミルトンの順でフィニッシュとなりました。
ただ、レースコントロールの情報では、52周目終了時点でチェッカーフラッグの表示が出ており、実際の見た目より1周少ない時点での順位が最終結果となり、中団勢の何台かが影響を受けました。
また、スタート直後のルクレールとフェルスタッペンのアクシデントについて、レース中に一度はレーシングアクシデントとされたものの、これが取り消され、レース後に15秒加算ペナルティを受けることになりました。
このように、今回は運営側のドタバタぶりが目についたグランプリとなりました。あと、ベッテルは間違いなくフライングだよね!?フライングに許容範囲なんか無いよね??と今でも疑問に思います。
ちなみに、メルセデスは日本GPの結果を以って、2019年のコンストラクターズタイトルを確定させました。これで6連覇となり、まさにメルセデス黄金時代です。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 36Laps(ロマン・グロージャン)
1. ランド・ノリス 1:34.116
2. ロマン・グロージャン 1:34.988
3. ジョージ・ラッセル 1:35.458 - ミディアムタイヤ 34Laps(ガスリー、ストロール)
1. セバスチャン・ベッテル 1:32.122
2. バルテリ・ボッタス 1:32.137
3. ルイス・ハミルトン 1:32.513 - ソフトタイヤ 27Laps(ダニール・クビアト)
1. ルイス・ハミルトン 1:30.983
2. シャルル・ルクレール 1:31.611
3. ケビン・マグヌッセン 1:31.732
FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2019
開催日程 : 2019年10月25日~27日(日本時間28日04:10レーススタート)
開催場所 : メキシコ メキシコシティ
コース名 : AUTÓDROMO HERMANOS RODRÍGUEZ
走行距離 : 4.304 km ✕ 71 周 = 305.354 km
フェラーリの勢いが削がれた感のある終盤戦ですが、残り4戦はどう展開していくのでしょうか。
予選トップタイムはフェルスタッペンでしたが、イエローフラッグ区間で充分な減速を行っていなかった事により、3グリッド降格ペナルティが課させれました。この措置により、ルクレールがポールポジションからスタートします。
また、予選Q3でクラッシュしたボッタスですが、マシンが予選時と同じ状態に復元されたため、6番グリッドからの出走となりました。
スタートではハミルトンの反応が良く、ベッテルに並びかけるも押し出されます。また、フェルスタッペンも押し出される格好となり、大きく順位を落としました。
バーチャルセーフティカーが導入され、3周目に解除されたところで8番手のフェルスタッペンが前のボッタスに仕掛けるも、ボッタスのフロントウイングによりタイヤがパンクしてしまいます。
アルボンとルクレールが早めのピットインを行い2ストップ作戦となるものの、上位勢は1ストップ作戦を狙いに行く車が大半です。
23周目にハミルトンが入るものの、ベッテルはこれに反応せずさらにスティントを伸ばしますが、ペースはほぼ同一です。36周目にボッタス、翌周にベッテルがようやくピットインし、ハミルトンを追撃していく展開となりました。
レース終盤、やはりハミルトンは余力を残しており、ギャップを保ったまま優勝。今年はこういう光景を結構見たように思いますが、想像以上にハミルトンのタイヤマネジメント能力が高くて驚きました。
- FP1 : ルイス・ハミルトン(1:17.327、メルセデス)
- FP2 : セバスチャン・ベッテル(1:16.607、フェラーリ)
- FP3 : シャルル・ルクレール(1:16.145、フェラーリ)
- Q : マックス・フェルスタッペン(1:14.758、レッドブル)
- R : ルイス・ハミルトン(1:36:48.904、メルセデス)
予選トップタイムはフェルスタッペンでしたが、イエローフラッグ区間で充分な減速を行っていなかった事により、3グリッド降格ペナルティが課させれました。この措置により、ルクレールがポールポジションからスタートします。
また、予選Q3でクラッシュしたボッタスですが、マシンが予選時と同じ状態に復元されたため、6番グリッドからの出走となりました。
スタートではハミルトンの反応が良く、ベッテルに並びかけるも押し出されます。また、フェルスタッペンも押し出される格好となり、大きく順位を落としました。
バーチャルセーフティカーが導入され、3周目に解除されたところで8番手のフェルスタッペンが前のボッタスに仕掛けるも、ボッタスのフロントウイングによりタイヤがパンクしてしまいます。
アルボンとルクレールが早めのピットインを行い2ストップ作戦となるものの、上位勢は1ストップ作戦を狙いに行く車が大半です。
23周目にハミルトンが入るものの、ベッテルはこれに反応せずさらにスティントを伸ばしますが、ペースはほぼ同一です。36周目にボッタス、翌周にベッテルがようやくピットインし、ハミルトンを追撃していく展開となりました。
レース終盤、やはりハミルトンは余力を残しており、ギャップを保ったまま優勝。今年はこういう光景を結構見たように思いますが、想像以上にハミルトンのタイヤマネジメント能力が高くて驚きました。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 66Laps(マックス・フェルスタッペン)
1. シャルル・ルクレール 1:19.232
2. アレクサンダー・アルボン 1:19.325
3. セバスチャン・ベッテル 1:19.381 - ミディアムタイヤ 37Laps(ストロール、グロージャン、ベッテル)
1. ピエール・ガスリー 1:19.530
2. ダニール・クビアト 1:19.905
3. キミ・ライコネン 1:20.082 - ソフトタイヤ 15Laps(カルロス・サインツ)
1. ピエール・ガスリー 1:23.121
2. カルロス・サインツ 1:23.155
3. ランド・ノリス 1:23.271
FORMULA 1 UNITED STATES GRAND PRIX 2019
(出典 : Formula 1、United States)
開催日程 : 2019年11月01日~03日(日本時間04日04:10レーススタート)
開催場所 : アメリカ オースチン
コース名 : CIRCUIT OF THE AMERICAS
走行距離 : 5.513 km ✕ 56 周 = 308.405 km
メキシコに続き、リアルタイムでは視聴が難しいグランプリです。
アメリカGPのスタートは、珍しくフェルスタッペンが素晴らしいスタートを決め、ベッテルをかわして2番手に浮上します。ベッテルはマシンバランスに苦労しているようで、1周目で7番手まで後退してしまいました。
序盤からレースが膠着状態となりますが、8周目にベッテルが縁石に乗り上げた際にマシンのリアサスペンションが壊れてリタイヤしました。まさに踏んだり蹴ったりです。
13周目にフェルスタッペンがボッタスのアンダーカットを狙いますが、ボッタスは翌周に反応してこれを阻止すると、ファステストタイムを出しながら一気に引き離していきます。
ハミルトンは24周目までスティントを伸ばし、1ストップ作戦を敢行するようです。
34周目に再びフェルスタッペンがピットインし、翌周にボッタスが反応し、またしても後続を引き離しつつハミルトンに迫ります。
52周目にはついにボッタスがハミルトンをパスし首位に立ち、フェルスタッペンも続いて狙いますが、最大のパッシングポイントであるターン12にダブルイエローが出ており、オーバーテイクする事ができませんでした。
- FP1 : マックス・フェルスタッペン(1:34.057、レッドブル)
- FP2 : ルイス・ハミルトン(1:33.232、メルセデス)
- FP3 : マックス・フェルスタッペン(1:33.305、レッドブル)
- Q : バルテリ・ボッタス(1:32.029、メルセデス)
- R : バルテリ・ボッタス(1:33:55.653、メルセデス)
アメリカGPのスタートは、珍しくフェルスタッペンが素晴らしいスタートを決め、ベッテルをかわして2番手に浮上します。ベッテルはマシンバランスに苦労しているようで、1周目で7番手まで後退してしまいました。
序盤からレースが膠着状態となりますが、8周目にベッテルが縁石に乗り上げた際にマシンのリアサスペンションが壊れてリタイヤしました。まさに踏んだり蹴ったりです。
13周目にフェルスタッペンがボッタスのアンダーカットを狙いますが、ボッタスは翌周に反応してこれを阻止すると、ファステストタイムを出しながら一気に引き離していきます。
ハミルトンは24周目までスティントを伸ばし、1ストップ作戦を敢行するようです。
34周目に再びフェルスタッペンがピットインし、翌周にボッタスが反応し、またしても後続を引き離しつつハミルトンに迫ります。
52周目にはついにボッタスがハミルトンをパスし首位に立ち、フェルスタッペンも続いて狙いますが、最大のパッシングポイントであるターン12にダブルイエローが出ており、オーバーテイクする事ができませんでした。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 37Laps(カルロス・サインツ)
1. ルイス・ハミルトン 1:38.446
2. バルテリ・ボッタス 1:38.916
3. シャルル・ルクレール 1:39.361 - ミディアムタイヤ 24Laps(グロージャン、ハミルトン、ペレス)
1. バルテリ・ボッタス 1:36.957
2. ランド・ノリス 1:38.074
3. マックス・フェルスタッペン 1:38.214 - ソフトタイヤ 26Laps(ランス・ストロール)
1. シャルル・ルクレール 1:36.169
2. アレクサンダー・アルボン 1:38.029
3. ニコ・ヒュルケンベルグ 1:38.437
FORMULA 1 GRANDE PRÊMIO DO BRASIL 2019
開催日程 : 2019年11月15日~17日(日本時間18日02:10レーススタート)
開催場所 : ブラジル サンパウロ
コース名 : AUTÓDROMO JOSÉ CARLOS PACE
走行距離 : 4.309 km ✕ 71 周 = 305.909 km
2019年シーズンは、残すところ2レースとなりました。今回は高所のブラジルですが、同様に高所のメキシコで速さを見せたレッドブルに期待がかかります。
スタート直後は大きなアクシデントがなく、クリーンなレースが展開され、フェルスタッペンはファステストタイムを連発しながら2位以下を引き離していきます。
20周目にハミルトンがアンダーカットを仕掛け、翌周にフェルスタッペンが反応するも、ピットアウトする際にクビサに引っかかりハミルトンに先行を許します。
しかし、今回はレッドブルのストレートスピードが異常に速く、割と簡単にフェルスタッペンがポジションを戻します。
43周目~44周目にかけ、ハミルトンのアンダーカット狙いをフェルスタッペンが阻止し、49周目にベッテルがピットインした事で再びフェルスタッペンが首位に戻ります。
53周目にボッタスのマシンから白煙が上がり、セーフティーカーが導入され、すかさずフェルスタッペンがピットインしソフトタイヤに交換します。
60周目に再開してすぐ、ステイアウトを選択したハミルトンを、新品のソフトタイヤを履いたフェルスタッペンが抜き去り、一気に差を広げていきます。
そして66周目、ターン1でルクレールがベッテルのインを刺して抜きますが、ターン3出口からのストレートでDRSを使用したベッテルがルクレールに並びかけるも、接触。
この接触でルクレールのマシンのサスペンションは折れ、ベッテルのマシンはパンクによってフロアが破壊された事で両者リタイヤとなります。
ハミルトンはすぐさまピットインし、フェルスタッペン ▶ アルボン ▶ ガスリー ▶ ハミルトンという、まさかのホンダ1-2-3の状態で残り2周のスプリントレースが開始されます。
新品タイヤのハミルトンは、リスタート後のターン1でガスリーをパス、しかしターン10でアルボンのに接触しアルボンがスピン、その間隙を縫ってガスリーが2位に浮上します。
最終ラップではガスリーがなんとかハミルトンを抑えるも、ターン12でハミルトンが並び、そのまま抜かれるかと思いきや、なんと最終コーナーからホームストレートらかけてホンダパワーがメルセデスパワーを圧倒し、0.062秒差でガスリーが2位を死守します。
今年3勝目のフェルスタッペンに続き、ガスリーが2位にはいった事で、ホンダPUは1-2を獲得する事になりました。
また、3位でチェッカーを受けたハミルトンですが、レース後に5秒加算ペナルティを受けた事で7位に後退し、代わりにマクラーレンのサインツが3位に繰り上がりました。
さて、ブラジルグランプリの混乱劇の始まりは、フェラーリの同士討ちでした。個人的な意見としては、完全にベッテルが寄せすぎた事によるクラッシュだと思います。
今年、ここまでを見ると、獲得ポイント自体も負けていますし、その差以上にルクレールの方が良いドライバーである印象が強く残っています。当然ベッテルには焦りがあるのだと思いますが、今年前半からその焦りが表面に出ているように感じます。
- FP1 : アレクサンダー・アルボン(1:16.142、レッドブル)
- FP2 : セバスチャン・ベッテル(1:09.217、フェラーリ)
- FP3 : ルイス・ハミルトン(1:08.320、メルセデス)
- Q : マックス・フェルスタッペン(1:07.508、レッドブル)
- R : マックス・フェルスタッペン(1:33:14.678、レッドブル)
スタート直後は大きなアクシデントがなく、クリーンなレースが展開され、フェルスタッペンはファステストタイムを連発しながら2位以下を引き離していきます。
20周目にハミルトンがアンダーカットを仕掛け、翌周にフェルスタッペンが反応するも、ピットアウトする際にクビサに引っかかりハミルトンに先行を許します。
しかし、今回はレッドブルのストレートスピードが異常に速く、割と簡単にフェルスタッペンがポジションを戻します。
43周目~44周目にかけ、ハミルトンのアンダーカット狙いをフェルスタッペンが阻止し、49周目にベッテルがピットインした事で再びフェルスタッペンが首位に戻ります。
53周目にボッタスのマシンから白煙が上がり、セーフティーカーが導入され、すかさずフェルスタッペンがピットインしソフトタイヤに交換します。
60周目に再開してすぐ、ステイアウトを選択したハミルトンを、新品のソフトタイヤを履いたフェルスタッペンが抜き去り、一気に差を広げていきます。
そして66周目、ターン1でルクレールがベッテルのインを刺して抜きますが、ターン3出口からのストレートでDRSを使用したベッテルがルクレールに並びかけるも、接触。
この接触でルクレールのマシンのサスペンションは折れ、ベッテルのマシンはパンクによってフロアが破壊された事で両者リタイヤとなります。
ハミルトンはすぐさまピットインし、フェルスタッペン ▶ アルボン ▶ ガスリー ▶ ハミルトンという、まさかのホンダ1-2-3の状態で残り2周のスプリントレースが開始されます。
新品タイヤのハミルトンは、リスタート後のターン1でガスリーをパス、しかしターン10でアルボンのに接触しアルボンがスピン、その間隙を縫ってガスリーが2位に浮上します。
最終ラップではガスリーがなんとかハミルトンを抑えるも、ターン12でハミルトンが並び、そのまま抜かれるかと思いきや、なんと最終コーナーからホームストレートらかけてホンダパワーがメルセデスパワーを圧倒し、0.062秒差でガスリーが2位を死守します。
今年3勝目のフェルスタッペンに続き、ガスリーが2位にはいった事で、ホンダPUは1-2を獲得する事になりました。
また、3位でチェッカーを受けたハミルトンですが、レース後に5秒加算ペナルティを受けた事で7位に後退し、代わりにマクラーレンのサインツが3位に繰り上がりました。
さて、ブラジルグランプリの混乱劇の始まりは、フェラーリの同士討ちでした。個人的な意見としては、完全にベッテルが寄せすぎた事によるクラッシュだと思います。
今年、ここまでを見ると、獲得ポイント自体も負けていますし、その差以上にルクレールの方が良いドライバーである印象が強く残っています。当然ベッテルには焦りがあるのだと思いますが、今年前半からその焦りが表面に出ているように感じます。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 26Laps(ランド・ノリス)
1. バルテリ・ボッタス 1:12.390
2. シャルル・ルクレール 1:12.428
3. ランド・ノリス 1:13.321 - ミディアムタイヤ 42Laps(カルロス・サインツ)
1. バルテリ・ボッタス 1:10.698
2. マックス・フェルスタッペン 1:10.962
3. ルイス・ハミルトン 1:11.082 - ソフトタイヤ 32Laps(ダニエル・リカルド)
1. マックス・フェルスタッペン 1:10.862
2. アレクサンダー・アルボン 1:11.087
3. セバスチャン・ベッテル 1:11.384
FORMULA 1 ETIHAD AIRWAYS ABU DHABI GRAND PRIX 2019
開催日程 : 2019年11月29日~12月01日(日本時間01日22:10レーススタート)
開催場所 : アラブ首長国連邦 アブダビ
コース名 : YAS MARINA CIRCUIT
走行距離 : 5.554 km ✕ 55 周 = 305.355 km
2019年シーズン最終戦となりました。
また、ルクレールのマシンの燃料搭載量が、当初は申告されたのものは大きく異なり、審議対象となり得る可能性を含んでいます。
スタート直後から、フェルスタッペンがマシンバランスに苦労しているように見えます。後方では、アクシデントが発生したようで、ガスリーが最後尾まで後退しています。
通常であれば3周目からDRSが使用可能となりますが、技術的なトラブルで使用が不可能手なり、元々追い抜きが難しいサーキットという事もあって、膠着状態が続いている中で首位のハミルトンは淡々とルクレール以下後続を引き離して行きます。
17周目前後にようやくDRSの使用が可能となりますが、すでにレースはほぼ固まっている状態です。
25周目にフェルスタッペンがピットインしますが、その後トルクの谷を感じるようになったようで、セッティング変更など試みているようですが、中々解決に至らないようです。それでもタイムは充分に速く、フェルスタッペンの繊細さが感じられる一幕でした。
32周目にルクレールとフェルスタッペンが素晴らしいバトルを演じ、フェルスタッペンが2位に浮上します。マシンの速さでは、レッドブルに分があるように見えました。
レースは大きな波乱も無く、ポールポジションのハミルトンが一度もトップを譲ること無く優勝。2019年のチャンピオンが2019年シーズンの最後に勝利し、さらにファステストラップを記録する余裕を見せ、まさに彼の強さを見せました。
2位には、フェルスタッペン。3位には想像以上の活躍だったルクレールが入り、2019年を象徴する3人がポディウムに立つことになりました。
- FP1 : バルテリ・ボッタス(1:36.957、メルセデス)
- FP2 : バルテリ・ボッタス(1:36.256、メルセデス)
- FP3 : マックス・フェルスタッペン(1:36.566、レッドブル)
- Q : ルイス・ハミルトン(1:34.779、メルセデス)
- R : ルイス・ハミルトン(1:34:05.715、メルセデス)
また、ルクレールのマシンの燃料搭載量が、当初は申告されたのものは大きく異なり、審議対象となり得る可能性を含んでいます。
スタート直後から、フェルスタッペンがマシンバランスに苦労しているように見えます。後方では、アクシデントが発生したようで、ガスリーが最後尾まで後退しています。
通常であれば3周目からDRSが使用可能となりますが、技術的なトラブルで使用が不可能手なり、元々追い抜きが難しいサーキットという事もあって、膠着状態が続いている中で首位のハミルトンは淡々とルクレール以下後続を引き離して行きます。
17周目前後にようやくDRSの使用が可能となりますが、すでにレースはほぼ固まっている状態です。
25周目にフェルスタッペンがピットインしますが、その後トルクの谷を感じるようになったようで、セッティング変更など試みているようですが、中々解決に至らないようです。それでもタイムは充分に速く、フェルスタッペンの繊細さが感じられる一幕でした。
32周目にルクレールとフェルスタッペンが素晴らしいバトルを演じ、フェルスタッペンが2位に浮上します。マシンの速さでは、レッドブルに分があるように見えました。
レースは大きな波乱も無く、ポールポジションのハミルトンが一度もトップを譲ること無く優勝。2019年のチャンピオンが2019年シーズンの最後に勝利し、さらにファステストラップを記録する余裕を見せ、まさに彼の強さを見せました。
2位には、フェルスタッペン。3位には想像以上の活躍だったルクレールが入り、2019年を象徴する3人がポディウムに立つことになりました。
タイヤに関する情報
コンパウンド毎の最長スティントとラップタイム上位- ハードタイヤ 52Laps(ピエール・ガスリー)
1. ルイス・ハミルトン 1:39.283
2. バルテリ・ボッタス 1:39.715
3. マックス・フェルスタッペン 1:41.119 - ミディアムタイヤ 37Laps(セルジオ・ペレス)
1. セバスチャン・ベッテル 1:40.128
2. カルロス・サインツ 1:41.294
3. ダニール・クビアト 1:42.222 - ソフトタイヤ 22Laps(ランス・ストロール)
1. シャルル・ルクレール 1:40.442
2. ダニエル・リカルド 1:41.190
3. セバスチャン・ベッテル 1:43.234
(随時加筆・修正予定)