F1 2016年シーズンの新車が発表されました。
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F1 2016年シーズン 新車発表

2015年シーズンは、途中からマクラーレン・ホンダの惨状を見続ける事に耐えられず、後半はほぼF1をライブで見ることはありませんでした。
今年も全体的な勢力図が大きく変化することは無いと思いますが、新参戦のチームなど幾つか見どころもあり、楽しいシーズンになる事を期待しています。
【一覧】
※以下、文中で触れている各データの数値は、F1公式HPを使用しています。
※掲載順は、上から新車発表順となっています。

Renault Sport Formula 1 Team

言い訳はできないワークス体制。だが、初年度はコンサバな仕様で戦うしかない。
  • R.S.16(PU : ルノ- R.E.16)
  • Kevin Magnussen, Jolyon Palmer
新車発表の寸前までドライバーラインナップに関するドタバタがありましたが、なんとか戦える状態で今年を迎えられそうな新生ルノーです。ただ新生ルノーの2016年シーズンは、レギュレーションが大幅に改定される2017年シーズンの為の開発期間として使われると予想される事から、成績については期待できないと考えています。

新車発表時はショーカーとして2015年型のロータスE23が塗り直されたものでしたが、バルセロナ・テストでは暫定カラーリングではありますが2016年型マシンが公開されました。
公開された2016年型マシンは、やはり2015年型をベースとした小改良程度のようです。一見してわかる違いは、①コクピット周辺がレギュレーション変更に対応したこと、②ルノーパワーユニットへの変更に起因するリア周りの変更でしょうか。

メルセデスパワーユニットからルノーパワーユニットへの変更がギリギリのタイミングだった事もあり、見た目以上にかなり妥協しているマシンだと思われます。

Red Bull Racing

孤高のコーナーリングマシンでカスタマー仕様のPUの差を覆せるか
  • RB12(PU : タグ・ホイヤー ※ルノー R.E.16)
  • Daniel Ricciardo, Daniil Kvyat
昨シーズンは、パワーユニットを供給するルノーとの騒動が最も注目された感のあるレットブルですが、それが開発に影響したのは確実でしょう。
結果的に2016年もルノー製パワーユニットは継続供給される事に落ち着きましたが、バッジネームがタグ・ホイヤーとなりました。関係悪化によるバッジネームの変更により、きちんと最新バージョンで参戦し続けられるのか非常に興味があります。

新車発表では、2015年マシンに新しいカラーリングを施したショーカーが出ており、個人的にはかなり好みなカラーリングでした。
正式な2016年型マシンであるRB12は、サイドポットや特にエンジンルーム周りがコンパクトとなり、サイズ・ゼロコンセプトのようになっています。
リア周り以外のコンセプトは、基本的に2015年型から変更が無いように見えます。ここ数年は一貫したデザインポリシーを持っており、引続き空力的な性能では1・2を争う戦闘力を持っていると思います。
【追記】
・第5戦目より、Daniil Kvyatに変わりMax Verstappenがドライブする事になりました。

Williams Martini Racing

苦手の中低速域をどこまで克服してきたのか。古豪の完全復活を担うマシン 
  • FW38(PU : メルセデス PU106C Hybrid)
  • Felipe Massa, Valtteri Bottas
近年は資金繰りの悪化が囁かれているウィリアムズですが、ここ2年で競争力を取り戻しつつある古豪は勢いに乗って頂点に挑めるだけのマシンかが焦点となるでしょう。

2016年マシンであるFW38は、FW36からFW37にかけて見られた中低速コーナーでの弱点を解消した仕様になっているようですが、ダウンフォース不足をどこまで克服できているのでしょうか。
ダウンフォース不足により特にリアタイヤに厳しいサーキット・条件で難しい戦いを強いられてきましたが、逆にそこが良くなればトップに近いところまで行けると思います。

レギュレーション変更に適合した以外は、サイドポットの形状が今期型のメルセデスパワーユニットの要求によって変更されている点が主だった変更に見えます。
慢性的な資金不足に悩まされていることから、シーズン後半に向けてアップデートが適時入れられるかも大きなキーとなるでしょう。

Scuderia Ferrari

脱アロンソ。コンセプトを大幅に変えたニューマシンでメルセデスに挑む
  • SH16-H(PU : フェラーリ 061)
  • Sebastian Vettel, Kimi Räikkönen
約20年ぶりに伝統の赤と白のカラーリングとなったフェラーリです。昨シーズンは3度優勝しグランプリを盛り上げましたが、今年はそれをさらに進化させ、どこまでメルセデスの牙城を崩せるか期待されるところです。

マシンの変更点はかなり大きく、フロントサスペンションをプッシュロッド式に変え、ショードノーズを採用してきました。ノーズ周辺は、2015年型のザウバーに似ている印象があります。

また、マクラーレン・ホンダとは違った形でサイズ・ゼロコンセプトを目指したと噂させるパワーユニットですが、全体的にシャープな印象のマシンは見た目ではかなり良さそうに思います。
吸気口周辺の形状が特徴的なものになっていますが、パワーユニットのコンセプトが変更されたために車体後部はかなり変更があったのでしょう。

Mercedes AMG Petronas Formula One Team

3連覇を狙う正常進化マシンで死角なし 
  • F1 W07 Hybrid(PU : メルセデス PU106C Hybrid)
  • Nico Rosberg, Lewis Hamilton
2連覇を達成し、3連覇に向けて向かう所敵なしと思われるメルセデスは、シルバーストンでシェイクダウンを行い、その動画を公開するという自信を見せつけています。また、ハミルトンが2016年型マシンW07を紹介する動画も公開されています。
昨年は弱点を露呈したグランプリもあったメルセデスですが、今年はそのネガティブな部分を潰した車にしてきたとのことで、当然ですが競争力は保持したままでしょう。

デザイン的には、2連覇中であることから一昨年のW05から正常進化を続けているといった印象で、一貫したポリシーのもと開発が進んでいるようです。

W07で気になる点は、ヘルメット上の吸気口が大きい割に、サイドポットはかなり絞られている点です。ここまで絞るとクーラーの配置をどうしているのかと思いますが、これはトヨタTF110から続き、昨年トロ・ロッソが昇華をさせたトレンドの一つとなっているので、それをメルセデスなりに落とし込む事に成功したのでしょう。

McLaren Honda Formula 1 Team

目標はQ3の常連となること。マクラーレン・ホンダの名前は、これ以上汚せない
  • MP4-31(PU : ホンダ RA616H)
  • Fernando Alonso, Jenson Button
失意の2015年シーズンを過ごしたマクラーレン・ホンダですが、起死回生の2016年シーズンとしたいところです。特に、ホンダが製造するパワーユニットの問題が大きくクローズアップされ、ファンを大きく失望させたホンダにとっては今年は勝負の年となるでしょう。

まず目を引くのがフロント・サスペンションの設計が思い切っている点です。現在の主流は、一昨年のメルセデスが採用した結合型のロアウィッシュボーンですが、2016年型のマクラーレン・ホンダはこの部分で独自色を出しています。リアは、サイズ・ゼロコンセプトのおかげで著しく絞られた形状になっています。

パワーユニットに関しては、昨年より200馬力向上したとも伝えられていますが、テストを見ているとようやく他のメーカーとほぼ同等かやや落ちる程度でしょう。

車体側では去年はブレブレだったコンセプトを一本化し、バルセロナ・テストでも1回目と2回目で異なるボディワークを試すなど、開発力と資金力は問題が無さそうです。あとはマクラーレンとホンダが一体となり、サイズゼロをどこまで手懐けられるかでしょう。
【追記】
・第2戦目のみ、Fernando Alonsoに変わりStoffel Vandoorneがドライブする事になりました。

Haas F1 Team

資金力、開発力、経験に問題は無し。近年稀に見る有望な新チーム。
  • VF-16(PU : フェラーリ 061)
  • Romain Grosjean, Esteban Gutiérrez
2016年シーズンから新規参入を果たすハースですが、フェラーリのセカンド(!?)と噂されるだけあって、競争力がありそうな雰囲気を持っています。

フェラーリとの類似点は数多く、その中でもフロントウイングはほぼ同じに見えます。ノーズこそ違いますが、ウイングやダクトのデザインは同一のコンセプトと見て良いでしょう。
また、リア周りは構造からパワーユニット、トランスミッションまで同一のものを使用するため、必然的に似たものになります。

ただ、全てがコピーというわけではなく、細部には独自のエッセンスが効いているマシンですので、フェラーリとの違いを見るのも楽しみの一つになります。
フェラーリからはコンポ-ネントの供給だけではなく、技術面でのサポートもあるそうなので年間を通じて良い戦いができると思います。

Manor Racing MRT

メルセデスPUの力を借り、テールエンダーからの脱却を図る 
  • MRT05(PU : メルセデス PU106C Hybrid)
  • Rio Haryanto, Pascal Wehrlein
2016年型マシンをバルセロナ・テストで公開しました。マノー・マルシャF1チームから、心機一転マノー・レーシングに名称を変更し、同時にパワーユニットをフェラーリからメルセデスに変更してきました。ギアボックスに関しては、同じメルセデス製PUを使用するウイリアムズから提供されています。

全体的には、MNR1の延長線上にあるデザインとなっている印象で、細部にここ数年のトレンドを入れたようなイメージでしょうか。このマシンでどこまで行けるのかはわかりませんが、断トツ遅いというわけでもないと思います。
【追記】
・第13戦以降、Rio Haryantoに変わりEsteban Oconがドライブする事になりました。
・シーズン終了後、チームが消滅しました。

Scuderia Toro Rosso

爆発力のある若いドライバーとフェラーリ製PUで先頭集団に挑む 
  • STR11(PU : フェラーリ 060)
  • Max Verstappen, Carlos Sainz
2016年型マシンをバルセロナ・テストで公開しました。昨年レッドブルとルノ-の関係が拗れた影響を受け、昨年末(2015年12月)に急遽昨年型のフェラーリ製パワーユニットの使用が決定されました。
パワーユニット変更の影響はかなり大きいと予想されますが、約2ヶ月半でマシン後部の大改修を達成したチームにまずは拍手です。

毎年堅実な成績を残していますが、今年はドライバーの活きが良いだけにマシンが良ければ化ける可能性が大きいと思います。
パワーユニット自体の性能は、昨年のルノーと比較すればかなりマシでしょう。ただ、パワーユニットの変更に伴ってロングホイールベース化するなど、特にリア周りは大幅に刷新されているのでそれらの変更に対してセッティングが付いていけるかが問題です。

デザインの方向性はメルセデスとかなり似ている印象ですが、フロント周りなんかは注目に値する処理をしていると思います。また、ヘルメット上の吸気口は昨年より進化を遂げ、3分割になっているようです。
【追記】
・第5戦目より、Max Verstappenに変わりDaniil Kvyatがドライブする事になりました。

Sahara Force India F1 Team

侮れない開発力。前半戦の台風の目となりそうな予感。
  • VJM09(PU : メルセデス PU106C Hybrid)
  • Sergio Pérez, Nico Hülkenberg
2016年型マシンをバルセロナ・テストで公開しました。2015年の中盤に投入されたマシンの正常進化型で、サイドポットの形状など細かい変更が見られます。

少数派となったロングノーズですが、相変わらず鼻の様な穴が気になります。ノーズの下に空気を入り込みたいがショードノーズにしたくないという折衷案ですが、おそらく空力的な優劣の判断ではない部分の影響でしょう。

資金的な問題がクローズアップされていますが、2017年を見据え今年は中盤戦くらいまで頑張るのでしょうか。

Sauber F1 Team

危機的な資金難でも要所を抑える事ができる開発力
  • C35(PU : フェラーリ 061)
  • Marcus Ericsson, Felipe Nasr
2016年仕様は画像での発表だけで詳細まではわかりませんが、チーム売却が囁かれ続けているなかで、マシンの造形よりあまりに少ないスポンサー数に目が行きます。

昨年型からの大きな変更は無いかと思われますが、その中でもノーズのデザインは洗練されているように感じました。
空力的には、サイドポンツーンの形状が変わっているのでマシンの中心部分のコンセプトを変えたと想像しています。



(Last Editing Date : 2018 / 08 / 21)