F1 2015年シーズンの新車発表の時期が来ました。

モータースポーツにおける都市伝説の1つが「美しいマシンは速い」です。実際は初戦が終わるまで本当の実力は見えませんが、それでもこれまでの観戦経験からするとあながち間違ってはいないと思います。

※以下、文中で触れている各データの数値は、F1公式HPを使用しています。

Williams Martini Racing

  • FW37 (PU : Mercedes-Benz)
  • Felipe Massa, Valtteti Bottas
Frank Williamsが率いるWilliamsは、1978年の参戦以来9回もF1を制覇するほどの強さを見せてきましたが、近年では中盤での争いを強いられ古豪と呼ばれています。
しかし、Pole Position(以下PP)を128回獲得し、114回のレースで勝者となった力は侮れず、2014年シーズンは年間3位および表彰台を9回獲得しています。

一時はスポンサーもかなり離れてしまいましたが、現在はそう多くはないものの回復しているようです。個人的にWilliamsのカラーリングは毎年結構好きな部類に入ります。

さて、2015年仕様のFW37ですが、とてもコンサバな印象を受けますが、昨年の実績から考えるとそこそこの速さはありそうです。

一発目なので今年の新しい技術規則にも触れますが、まず2014年に不評だったノーズ部分が2015年の規則に沿った形でより短くなりました。具体的には、ノーズ先端の50mm後方で9,000mm2だったかな?それが先端部の突起となっています。
フロントウイングの形状は去年圧倒的に速かったメルセデス風かなと思いましたが、どうもコンセプトが違うように見えます。これはテストを見ないとどうにもわかりません。サスペンション周りもメルセデスとは違うので、面白いと思います。
一見してリアはFW36のコンセプトを踏襲しているように見えます。コンサバと感じたのはここの部分ですが、正常進化と捉えていいのではないかと思います。

Sahara Force India F1 Team

  • VJM08 (PU : Mercedes-Benz)
  • Sergio Perez, Nico Hulkenberg
2008年から参戦を開始したインドの実業家であるVijay Mallyaが率いるチームで、参戦開始時はここまで長くチームを保有するとは思っていませんでした。
ジョーダンの系譜を受け継ぐチームとしてしっかりと中盤で戦っており、PP1回、2位1回とハマれば強く、2014年シーズンは6位と中団チームではトップの戦闘力を持っていました。

今年の新車を見てみると、ペレスの加入以降に起きたインドからメキシコへという流れが加速しているように感じます。というか、チームメキシコと言っても過言ではないかもしれません。
実際の新車デビューが延期になったというニュースもあり、マシンの見た目は全然アテにならないのでそこを見てからということになりそうです。

Lotus F1 Team

  • E23 Hybrid (PU : Mercedes-Benz)
  • Romain Grojean, Pastor Maldonado
Lotusという名前のチームは1981年に初シーズンを迎えましたが、心情的には名門Lotusと現在のこのLotus F1 Teamとは全くの別物です。
ただ、F1公式サイトでは過去のLotusと現在のLotus F1 Teamを同一として考えているので、ワールドチャンピョン2回という輝かしい成績が記載されています。

現在のLotus F1 Teamはトールマンを起源とし、ベネトンそしてルノーという歴史を歩んできています。昨年から財政難という話がだいぶクローズアップされはじめ、今年は参戦できないのではと現時点でも囁かれています。

E23について個人的にカラーリングはカッコいいと思えるマシンです。
昨年型はかなり特徴的なノーズ形状を採用していましたが、今年はWilliamsやForce Indiaと違い突起がないノーズ形状となっておりスッキリとしてカッコいいと思います。

フロントサスペンションが低い位置に設置されていますが、どう作用するかは興味深い点です。基本的にフロントサスペンションは高い位置に設置し、メカニカルグリップを狙う感じが今年のトレンドかなと思っていたので、とても楽しみです。

今年からPUがメルセデスとなるので、昨年の低迷を挽回できるかが見ものです。

McLaren Honda

  • MP4-30 (PU : Honda)
  • Fernando Alonso, Jenson Button
F1にこのコンビが帰ってきました。今や伝説となったマクラーレン・ホンダですがその伝説の第二幕となるのか、はたまたまたしてもホンダはF1で失敗するのか。今年は開発期間と割りきって、ある程度の成績を期待はするものの、過度な期待はしないようにしています。

ただ、マクラーレンという182勝、155PP、152FL、そして8回もF1を制したチームと1980年台後半には最強エンジンメーカーとして君臨したホンダ、更にドライバーはアロンソとバトンという王者経験者を揃え、これ以上ないパッケージングであることは明白です。

MP4-30は、シルバーとブラックをベースに赤いラインが入ったカラーリングになりました。依然としてスポンサーの少なさは心配ですが、開幕までにはスポンサーも増えているものと思われます。

ノーズ形状は、Lotusと同様突起がないタイプとなりました。スイートスポットを広くしてピーク性能を狙わず、コンスタントに性能を発揮するような開発をしたとのことなので、狙い通りなら爆発的な速さというよりは、どこでもそれなりに速い車ということになります。
それで勝てるのかは疑問ですが、高い次元で成立していれば去年のメルセデスのような感じなのでしょう。

今年仕様の画像を見る限り、フロントサスペンションやリア周りは結構冒険している感じがするので、マクラーレンはきちんと仕事をしたのでしょう。
あとは、ホンダ。なんとなく冷却に苦心した気配をボディーワークから想像しましたが、テスト時にどうなるでしょうか。

ホンダに関しては色々と良くない噂も多いですし、昔のホンダと違い大企業病にかかっている一自動車会社に成り下がって久しいのが心配ですが、きっと現場は熱意を持って不眠不休でやっていると信じて、期待しましょう。

【動画】マクラーレン・ホンダ MP4-30

Sauber F1 Team

  • C34 (PU : Ferrari)
  • Marcus Ericsson, Felipe Nasr
青色のザウバーは、何年ぶりでしょうか。毎年中団の争いをしているザウバーですが、近年は低迷を続けています。昨年はチームが無くなるかもしれないと再三報道がされていましたが、2015年も無事に参戦できるようです。ナッセを支援するブラジル銀行の影響が大きいですが、他にスポンサーがいなさそうなのは心配です。

マシンを見た感じ、今年もそこそこな感じがします。ちょっとボテッとした印象を受けましたが、たまにヒット作を送り出すので楽しみな存在ではあります。

Scuderia Ferrari 

  • SF15-T (PU : Ferrari)
  • Sebastian Vettel, Kimi Räikkönen
F1と言えば、Ferrari。Ferrariと言えばF1。
1950年以来、16回もF1を制し、221勝、227PPと輝かしい歴史を持っているチームです。M.シューマッハーの活躍がいまだに記憶に残っていますが、昨年は未勝利に終わるなどここ数年は苦しい戦いが続いています。
アロンソがマクラーレン・ホンダに移籍し、その代わりにベッテルが加入したフェラーリですが、それがどういう風に影響するのかが見ものです。

マシンは美しいですし、速そうだと感じました。大きく外してくることがあまりないチームなので、最初から表彰台争いには絶対絡んでくるはずです。

昨年はチーム代表の交代でバタバタしたり、レース戦略も「?」が付くようなレースが多かったりと、マシン性能云々以前の問題がどこまで解決されているのかが気になります。

Scuderia Toro Rosso

  • STR10 (PU : Renault
  • Max Verstappen, Carlos Sainz Jr
レッドブルのジュニアチームですが、最近は結構独自路線をいっており、レース戦略も攻撃的ですごく面白いチームです。
今年の場合、マシン云々よりドライバーラインナップが注目です。ヨス番長の息子とサインツの息子という期待できそうな名前が並んでいます。

マシンの見た目は、まとまっている感じがします。コンサバではないけど、扱いやすい感じにしたいのかなと思いました。今年は新人ドライバー2人なので開発面は厳しいと予想されます。

ところで、昨年はノーズがあまりにも醜いと酷評されていたトロ・ロッソですが、今年は先端が三角形のロングノーズとなりました。やはり、変な突起は無い方が格好良いです。

Infiniti Red Bull Racing

  • RB11 (PU : Ranault)
  • Daniel Ricciardo, Daniil Kvyat
2005年の参戦以来、F1を制する事4回、50勝、57PPという驚異的なスピードでF1を駆け抜けてきたRed Bullです。
今年はベッテルが抜け大変革の年となりました。リカルドとクビアトは昨年充分に実力を見せましたが、2015年はこの2人でチャンピョン争いを演じなければならず、彼らにとって難しい1年となるでしょう。

テスト仕様のカモフラージュカラーリングは目が痛くなりますが、早く実戦仕様のボディワークを見たい1台です。

Mercedes AMG Petronas F1 Team

  • F1 W06 Hybrid (PU : Mercedes-Benz PU106B Hybrid
  • Nico Rosberg, Lewis Hamilton
昨年圧倒的速さで選手権を制したメルセデスは、今年もドライバーは変更なし、マシンも去年が圧勝だったために余裕を持った開発をし、なんとなく万全かなと思っています。

マシンはフロント周りはなんかかっこ悪いと思います。佐藤琢磨が乗っていたジョーダンのマシンを思い出しました。
ただ、ヘレステスト初日に150周以上もマイレージを稼ぐというのは、圧倒的な信頼性を持っていると思っても良いかもしれません。