アルファード ハイブリッドに乗り換えて、1年が経過しました。


我が家のアルファード ハイブリッド

個人的にミニバンというカテゴリそのものがあまり好きでは無く、家族構成の変化による3列シート車への乗り換えにあたっても、当初はミニバンという選択に消極的でした。
しかし、最終的には「家族を最優先」に考えた場合、最低限2列目と3列目はウォークスルーであって欲しいし、3列目の足元は余裕が無ければそこに椅子がある意味が無いと結論付けた事により、私の中では大きな妥協となるミニバンの購入に踏み切りました。



以前公開した記事にも記載しましたが、ミニバン購入にあたり当時セレナに傾倒していた嫁さんや、CR-Vが一番格好良いと言ってくれた息子もOKしてくれた事で、現在の愛車であるアルファード ハイブリッドを購入し、それから約1年が経過しました。

中古ながらほぼトラブルフリー

私は普通のサラリーマンであり、いまや高級車の代名詞の1つとも言えるアルファード ハイブリッドを新車を買えるような経済状況ではありません。
関連記事に記載したように、私が購入したアルファード ハイブリッドは2015年式の中古車で、購入時点での総走行距離は37,065kmの個体です。



10,000km毎に更新している走行距離記録は50,000km時点の情報(記事公開時)ですが、実際はあと数百kmで60,000kmで到達します。つまり、購入から約1年ですでに20,000km以上走行したことになります。

現在までのところ大きなトラブルは無く、後述する2015年式アルファード ハイブリッドが抱える根本的な欠陥・欠点と言える部分を除いて問題が発生した事はありません。

この1年で感じたことなど

1)どんどんカッコ良いと思えてきた

私は、元々アルファードという車に対してあまり良いイメージがありませんでしたが、契約前に実車を初めて見た時、中々落ち着いて良い雰囲気の車だと感じました。
今思えば、アルファードのイメージが悪かったのは、外見云々では無く、そういうイメージを持たせるドライバーが多い事に起因していたのだと思います。

購入前から購入後しばらくの間、息子①はアルファードを虫みたいと言い続けていましたが、時間が経つにつれてカッコ良いという思いを強くしていきました。
同様に私も時間が経つにつれて、まぁ言ってしまえば慣れや愛着といった部分が作用しているのだと思いますが、デザインが良いと思うようになりました。

愛車アルファードの場合、エアロタイプでは無い事もあって、全体的には内外装共に私が大好きな90~00年代の今となっては古典的な価値観の車たちの延長線上にある哲学によって高級感が演出されていると感じます。
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個人的には押し出し感が強いフロントより、比較的スッキリとしてリアの造形が気に入っています。普段自分の車のリア側を見ることは稀ですが、ふとした時に見ると良いなと思います。
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2)アルファードは決して大きすぎない

見出しとは矛盾しますが、「全長×全幅×全高 = 4915×1850×1895mm」という車体は、購入当初から現在まで日本国内で乗るにはギリギリの大きさだと感じています。
そう感じる理由は、主に札幌の大通公園地下駐車場の様に駐車区画が狭い古い準公共的な駐車場などでは、駐車するという行為がかなり大変なためです。
マイナーチェンジ後の現行アルファードには、駐車支援システムが用意されているようですが、この車格であれば絶対に必要な装備だと思います。

ただ、札幌市内中心部を除き、道路幅が広く渋滞もほとんど無い北海道に居住している関係上、普通に走っている上でアルファードの車体の大きさが邪魔だと感じる事はありません。私自身、約1年間乗った現在では、車体の大きさを気にする場面は皆無です。

広大な室内空間は、家族にも大好評

アルファードの車内は「室内長×室内幅×室内高 = 3210×1590×1400mm」と、車に乗れば単純に広いと感じるほど余裕があります。
我が家では2列目に息子①と息子②、3列目に嫁さんを乗せることが多く、また荷物もそれなりにある事が多いので、実は必要充分ではあるが過大ではない室内空間だと感じていますが、2・3列目はかなり快適なようで家族からは好評を得ています。
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特に、2列目のキャプテンシートは息子①には良いベッドにもなり、眠い時は自分で一時的にフラットにして休んでいる事もあります。こういう使い方は危ないので推奨はできませんが、子どもがいればこういう使い方をせざるを得ない場面もあります。
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また、息子①の場合ですと、3列目でもかなり快適に寝ることができます。遠方に行く際は、嫁さんと共に3列目で爆睡しているのが定番になっていますが、そこまでグッスリ眠れるという事は乗り心地はそれほど悪く無いのだと思います。
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3列目から見える幸せな光景

私が2・3列目に座る事は、この1年で3回くらいだけでした。普段私は我が家の専属運転手であるため、私が後部座席からの景色を堪能する事はありませんが、嫁さんや息子①はその光景を結構楽しんでいるようです。

たまに私も停車時に後部座席に座ってみますが、3列目からの景色は1列目まではやや遠いものの、2列目とは程よい距離感で一体感のある幸せな雰囲気でした。
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実は期待していたほど荷物が載らない

アルファードに限らず3列シートの車に共通するポイントだと思いますが、3列目を出している状況ではそれほど大きな荷物を載せる事はできません。

3列目を出していても極端に前方向にスライドさせれば、ある程度の荷物は載せることはできますが、我が家は頻繁に3列目を使用するため標準的な位置にセットされています。
さらに、愛車アルファード ハイブリッドの場合、購入した時点で全ての座席下にフロアマットが装着されており、外すのもなんだなと思ってそのままにしていますが、そのフロアマットのおかげで2列目・3列目の前後スライド量がかなり制限されており、痛し痒しといった状態です。

あくまで愛車アルファード ハイブリッドの装備と使用実態に限った話ではありますが、3列目シートを目一杯前方にスライドしても、荷室はA型ベビーカーと多少の荷物を載せると一杯となってしまうため、基本的に荷物は助手席や2列目のチャイルドシートの下にできる空間に積載しています。

また、例えば私の趣味の1つであるアイスホッケーの防具は、写真の様に3列目を跳ね上げた状態でなければ積載できず、そもそも3列目シートが無くラゲッジが一定容量を保っていたCR-Vと比較すると、いちいちシートを跳ね上げるのが面倒に感じます。
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3)走行性能は「がんばりましょう」

走行性能とは、動力性能や走行時の安定性、運動性、制動能力について総合的に加味した能力ですが、約1年乗って感じる事は「がんばりましょう」です。

そもそもミニバンに多くは求めていませんが、アルファード ハイブリッドの車としてのバランスはお世辞にも良いとは言えず、ドライビングは退屈以外の何物でもありませんが、短距離でも長距離でも安全に楽しく移動したいというニーズにこれ以上適している車も無いでしょう。

基本的に防振・防音性能は高く、走行時に乗員が感じるストレスはかなり軽減されています。重たいボディと柔らかいサスペンションは、ドライビングプレジャーを全く感じさせないものの、ロールやピッチングが抑えられているおかげで、乗員はとても快適に過ごすことができます。

ちょうど良い運転モードが無い

動力性能に関しては、ECOモードと通常モードで大きく印象が異なります。

ECOモードの場合、混雑した市街地であれば気になりませんが、郊外などでは出足が亀のように遅く、中間加速も悪いために交通の流れを乱しかねません。
通常モードの場合、あまり不満を感じる場面はありません(満足しているわけではない)が、逆に市街地でよくある低速のストップ&ゴーや、コーナーからの立ち上がり加速など実用域の加速性能はモーターのアシストが効きすぎて、かえってレスポンスが良すぎる気がします。

個人的な感覚ですが、モードをECO ▶ 通常 ▶ スポーツの3段階とし、現状の間くらいの制御を通常モードとして入れて欲しいなと思います。

さて、ここ1年で色々と試しましたが、私の場合、高速道路や郊外の快走路以外は常に強制的に安全運転となるECOモードに設定しています。2つのモードでそれほど大きな燃費の差は無く、通常モードより加減速が優しいECOモードの方が家族も安心できるようです。

直進安定性は100km/h + αまでならOK

市街地か郊外の快走路では、車重の重さ通りにズシッとした走り心地です。サスペンションが快適性重視になっているせいか、多少のアンジュレーションがあっても不安に感じる事はありません。
但し、ステアリングとシートから伝わる路面のインフォメーションは希薄なので、ある瞬間にドキッとする事があります。何というか、車の挙動の先が読めないのです。

高速道路での直進安定性は、路面のインフォメーションが伝わらず怖いという問題点は同様ですが、こちらもドッシリ感があって100km/h + α程度であれば何ら問題ありません。

直進安定性というか、総じて速度域の低い市街地や速度域が高くても一定速度でスーッと走れる高速道路での安定性や操作性は良いと感じますが、路面が荒れている場所やワインディングでは自分の感覚と車の動きがマッチしません。

4)燃費性能はそれなり

アルファード ハイブリッドの燃費性能については、走行距離記録に10,000kmごとの記録を残しているので、詳細はそちらに譲ります。



現在時点のまとめですが、アルファード ハイブリッド購入後約1年間で約22,244km走行し、そのうち夏タイヤと冬タイヤの走行距離はおよそ50%ずつとなりました。

平均燃費は11.20km/L(車載計)、最高では13.70km/L(車載計)で、ハイブリッドという事で購入当初は燃費性能にかなり期待をしていましたが、やはり2トンを優に超える重たいLLクラスミニバンでは、期待通りの燃費とまでは行きませんでした。

主な要因としては、市街地で思ったより燃費が伸びない事にあります。特に外気温が低い冬季間は、広い車内を暖め・維持するため、アイドリングストップ機能があまり働かずずっとエンジンが作動しているため、7km/L台まで燃費が落ち込む事もありました。

おそらく冬タイヤの装着が必要無く、夏場も比較的涼しい地域で乗っている方は、通年の平均燃費が13~15km/Lくらいになるのではないでしょうか。

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レーダークルーズコントロールを使うと燃費が悪い?

レーダークルーズコントロールについての感想は後述しますが、ここ1年で複数回色々とテストをした結果、燃費という点においては必ずしもレーダークルーズコントロールを使用した方が良いというわけではありませんでした。

レーダークルーズコントロールが最も燃費に寄与する場面は、前走者や信号が無い路面がフラットな郊外の快走路ないし高速道路を60~80km/h程度で走っている場面です。
一定以上の勾配がついている区間(上り・下り)、運転が下手な前走者がいるといった実際によくある場面では、自分の右足でコントロールする方が燃費は確実に良い結果となりました。

車載燃費計の信頼性が無い

アルファード ハイブリッドに乗って一番困惑したのは、計器に表示される燃費と満タン法で記録した燃費が、平均して5.9%も違う事です。
1年を通して純正サイズのタイヤを履きながら、季節や走行場面に関係なく、平均で約6%もよく表示される燃費計へ信頼を寄せる事はできません。

アルファード ハイブリッドの燃料タンク容量は、65Lあります。例えば、燃料計が11.2km/Lと表示されている場合はおおよそ728km走行が可能な計算ですが、実際は10.5km/L程度の燃費で680km程度しか走れないと考える必要があり、実際はガス欠の恐怖から600km程度走行すると給油が必要と言うことになります。

この恐怖感は、おそらく郊外に出るとガソリンスタンドが100km以上無い区間がある北海道特有なのかもしれません。またCR-Vでは14万km程度走行し、燃費計と満タン法の平均誤差が1%程度であったため、誤差約6%の恐怖はさらに増大されています。

5)1年乗って感じたその他のポイント

どんな車でも、約1年で約2万kmも乗れば、ある程度不満を覚えるポイントは出てきます。特に万人向けに設計・生産されている自動車という工業製品では、些細な事まで挙げればキリがありません。

ただ、今回は色々ある中でも、個人的にかなり不満を覚えたポイントを記載したいと思います。

ワイパーがビビる。それもすぐに。

実はコレはかなり有名な不具合だそうですが、私が乗っている2015年式のアルファードのワイパーは、新品のワイパーゴムにしてもすぐにビビります。

アルファード ハイブリッドを中古で購入直後、札幌市内にあるトヨペット系列店(旗艦店)を訪れて純正のワイパーゴムを装着しました。しかし、1ヶ月も経たない間にビビりが出てきて、ちょっとおかしいなと思いましたが、使用頻度が高いせいかと思いました。

昨年11月、今度は冬タイヤの交換に合わせて冬用ワイパーゴムを装着するため、再び札幌市内にあるトヨペット系列店(旗艦店)を訪れ、無事タイヤとワイパーゴムを交換しました。
しかし、冬用ワイパーゴムに交換すると、ワイパーを作動させる度に「ドン ドン」と音がするようになり、さらに年が明ける頃にはビビりが酷くなりました。

さすがに我慢できなくなり、三度札幌市内にあるトヨペット系列店(旗艦店)を訪れて症状の相談をしてみると、すでに対策品(旧型のパーツらしい)が存在し、しかも無償で交換できると聞きました。
リコールではないので告知義務が無く、別に自ら言う必要もないと思いますが、かなり残念な出来事となりました。

レーダークルーズコントロールの出来栄え

愛車アルファード ハイブリッドには、アクセルを踏み続けなくても設定した一定の車速を維持して走るクルーズコントロールの機能に加え、前走者に追いついた際には安全な車間距離を保ちながら、先行車の車速に合わせて追従していくレーダークルーズコントロールが装着されています。

私の場合、前走者との車間距離を最長に設定しており、道東道のように片側1車線の高速道路や自動車専用道路、また北海道の場合は地方の快走路では、CR-Vに搭載されていた一定車速を保つだけのクルーズコントロールと比べて本当に楽になりました。

ただ、レーダーの精度があまりにも優れているのか、プログラムが安全側に振りすぎているのか、前走者がブレーキを踏んだ際、いきなりドンッと制動力が立ち上がってくるので驚く事もしばしばです。
また、前走者との感覚を最長に設定していると、2車線の高速道路の場合ではよく割り込まれるのですが、その際はかなりギクシャクとした動きになってしまいます。

場面によってはかなり使える機能ですが、やはり運転は先を読む力が必要不可欠なのだと再確認した機能でした。